━ Education Magazine Vol.18 ━━━━━━━━━━━━ 2008.5.2発行 ━
Gentie System Service Education Division
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◆DMはカタチが重要。DMのカタチと送付制限との闘い01
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このメールマガジンでも取り上げたことがありますが、DMの発送が、ほぼ郵便に限られていた時代は、郵便料金によってDMのサイズの制限がありました。制限を受けずに送るためには、定形外にし、確か1通140円かかったと思います。
以前は、DMと言えばハガキサイズ(1通50円)か、定型郵便サイズ(1通80円)が主流でした。定型郵便サイズのDMは大判ハガキと呼ばれたくらい、DMはハガキで送るものというイメージがありました。定型外となるB5サイズやA4サイズは夏休みなど特別な時だけでした。郵送料の負担が大きかったからです。
弊社はそんな時代でも運が良かったのか、やはり夏休み用でしたが、定形外で型抜きDMを担当させてもらうことができました。当時の担当者様がとても若く、他で見た型抜きDM(確かイチョウの葉っぱのカタチ)に痛く感激され、同じように型抜きDMを希望されました。
夏というテーマで、5本くらい連続で、様々なカタチのDMを作らせていただきました。秀逸だったのが蚊取ブタ型のDMです。あの蚊取線香を入れる蚊取ブタのデザインとカタチのDMができた時は、社内でも歓喜の声があがったものです。今では奇抜なものも珍しくありませんが、当時としては、これが学校のDMで大丈夫なのかと多少なりとも心配がありました。
また、その型抜きのDMがおもしろいからと、他校からも声をかけていただく幸運までついてきました。よく考えたら、当事業部のDM制作の始まりは、いきなり型抜きのDMだったことになります。
その後、スクールDMは肥大化していきます。10年くらい前、90年代の後半になると、A4サイズが珍しくなくなってきました。まだメール便のDM利用はなく、冊子小包も1枚もののDMでは利用できませんでした。広告郵便などの割引制度を利用しながら、送料を下げていたことになります。
料金別(後)納マークの中の2本線や3本線が広告郵便を利用した郵便を表します。以前は学校からの案内は広告郵便が適用されませんでした。スクールDMが広告郵便を使えるようになってから、スクールDMも定型外サイズが増え、サイズが大きくなっていったことになります。
当時、A4サイズのDMは大きなDMの部類で、A4サイズのDMを送ることが他校との差別化になりました。しかし、ライバル校もA4サイズを採用し始めた頃、簡単なカタチの工夫が始まりました。その1つが、A4サイズの角をカットしてしまうDMでした。
DMは四角形でなくても良いという発想があっても、四角形ではないということ は、何らかのカタチにするしかなく、上記のよう型抜きのDMにするしかありませ ん。その場合、型を作って型を抜く加工費がプラスされるため、四角形のDMより コストがかかります。
そこで四角形の角をカットしてしまう発想に結びつきました。当時のその学校の担当者様は、徹底して、DMを受け取る高校生の立場になって、DM作りに対して言及していました。
何度も送られてくるDMは受け取った時の違和感が大事だと言います。デザイン は受け入れやすいものがよく、カタチは違和感がある方が捨てられないDMになる という考えのもと、四角形の右肩だけカットしたり、対角線上の角をカットした り、カットする角の数と位置を変えながら、様々なタイプの角をカットしたDMを 作りました。
コストは、通常の四角形のDMを作る場合とまったく変わりません。四角形DMの予算内で少しでも捨てられないDMを作る工夫が、角をカットするDMでした。DMのカタチに拘ることで結果を得られたため、毎回ではありませんが、2年くらい続いたDMのカタチの工夫でした。
欠点としては、情報量が減ることと、デザインしづらいことでした。1つでも2つでも角をカットすると、レイアウトに制限がでてきて、情報量が減ります。ほとんどのものが、角をカットしたカタチをうまく活かすこともできないため、デザインで苦労したのを覚えています。
情報量が多い場合は、折のあるDMを作ることになるのですが、当時の郵便では、折があるだけで、通常の一枚もののDMとは別扱いされ、封入するか、開かないようにシールを貼るなどしないと受け付けてもらえませんでした。
そのようなケースで、圧着加工を利用することがよくありました。折のあるDMでも紙面全面または四周に糊が付けられ、折りたたむと折のない1枚もののDMの体裁になる加工を利用しました。剥がしても糊は残らず、開ける楽しみもDMの効果を上げる機能として考えられていました。
今では折のあるDMがハダカの状態で送られてくるのは当たり前です。DMのカタチについては、まだまだお話ししたいことがありますので、この続きは次回とさせていただきます。
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