印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、マーケティングの歴史の
続きです。
本日も2010年代の、
マーケティング4.0の時代に登場した、
マーケティング概念を
見ていきたいと思います。
本日は、Dual AISAS(デュアル・アイサス)です。
前回の「DECAX(デキャックス)」
と同じように、新しい消費者行動モデルです。
登場した年も同じ2015年。
デジタルマーケティング支援企業の
アタラ合同会社が、
株式会社電通プロモーション・デザイン局の
協力を得て、開発した概念です。
Dual AISASは、2004年に電通が提唱した
AISASが基になっています。
このマーケティングの歴史を振り返る
連載でも、以前AISASを取り上げました。
まずは、AISASの復習をしておきましょう。
A 注意(Attention)
I 関心(Interest)
S 検索(Search)
A 購買(Action)
S 情報共有(Share)
AISASはインターネット時代の
消費者行動モデルです。
インターネットが無かった時代の
消費者行動モデルが、
AIDMAです。
念のため、AIDMAは以下です。
A 認知・注意(Attention)
I 興味・関心(Interest)
D 欲求(Desire)
M 記憶(Memory)
A 行動(Action)
商品やサービスを、テレビCMや
雑誌の広告で認知して、
興味・関心を持ち・・・・
と、購買までの行動を分析する
ものです。
インターネット時代となり、
検索(Search)と情報共有(Share)
という行動が想定されるようになったのが、
AISASですね。
情報共有(Share)から
他の人の興味となり、検索となり・・・
と、ワンウエイではないことを
AISASでは表現しています。
それでは、AISASの登場から10年がたち、
提唱されることになったDual AISAS
とは何かとなります。
これは、概念図があった方が
分かりやすいため、
この概念を開発した、
アタラ合同会社のサイトから引用
させていただきます。
出典:新しい消費行動モデル「Dual AISAS Model ™」(デュアル・アイサス)
従来のタテの流れとしての
AISASがあり、
注意(Attention)のところに
「A」から始まる
ヨコのAISASがあることで、
デュアル・アイサスです。
デュアル・アイサスでは、
「A」をActivate「起動・活性化」として
置き換えています。
10年がたち、消費者が
商品やサービスを知る行動様式が
変ってきたことから、
従来の「A(アテンション)」を
補完する必要がでてきました。
そのため、従来のタテのAISASを
「『買いたい』のAISAS」とし、
「A(アテンション)」を補完する
ヨコのAISASを
「『広めたい』のA+ISAS」と
捉えなおしました。
「『広めたい』のA+ISAS」は
こうなります。
A 起動・活性化(Activate)
I 興味関心(Interest)
S 共有・発信(hare)
A 受容・共鳴(Accept)
S 拡散(Spread)
アタラ合同会社の説明として、
このような表現があります。
ブランド情報の関心層を商品関心層へと転換させるActivate「起動・活性化」
+
ブランド情報の関心層が拡大するサイクルであるISASすなわち、
Interest「(広告・プロモーションなどのブランド情報への)興味関心」
↓
Share「(広告・プロモーションなどのブランド情報を自身の関心事として第三者に)共有・発信」
↓
Accept「(第三者が共有された情報を自らの関心事として)受容・共鳴」
↓
Spread「(さらに第三者からその周囲に)拡散」
コミュニケーションに対する興味と
商品に対する興味を区別して認識し、
2つの興味を戦略的に連動させる
ことで、商品に対する興味を
高めていくという考えです。
コミュニケーション関心層から
商品関心層へ変容する瞬間の鍵が
A 起動・活性化(Activate)
となります。
現在の消費者は、情報を共有しながら、
何かしらのきっかけで、
商品の購入を意識した行動を始めます。
それを分析することが
重要になるというモデルなのでしょう。
SNSでUGCを活用することも、
デュアル・アイサスの考え方に
あてはまります。
先週このブログで取り上げた
「採用オウンドメディア」による
採用活動も、
デュアル・アイサスであるなと
思いました。
採用オウンドメディアに限らず、
オウンドメディアの運営は、
デュアル・アイサスを意識する
必要がありますね。
確かに、現在の消費行動モデル。
この考え方を知っておいた方が良いでしょう。
ECサイトの運営をする際にも
活用できます。
次回も、マーケティング4.0の時代に
登場した、マーケティング概念を
見ていきたいと思います。