印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、
マーケティングの歴史の続きとなります。
ここまで、
マーケティング1.0から始まり、
マーケティング3.0まで見てきましたが、
本日は、いよいよマーケティング4.0
に入ります。
しかし、その前に、ここまでの歩みを、
振り返っておきたいと思います。
マーケティング1.0は、
「どういう製品を作れば売れるか」
という製品中心のマーケティングでした。
販売することが課題だったことになります。
その後、技術発展により、安くて
便利な製品が、次々に開発され、
消費者から選ばれる必要がでてきたことで、
消費者を知り、差別化を重視する
マーケティング2.0になりました。
売れるもの、必要とされるものを
どう作るかが重視されたことになり、
そのためにも消費者を知る必要があったため、
消費者志向のマーケティングと言われました。
現在でも、マーケティングの中心に据える
のは、この部分の場合が多いと思います。
消費者志向という意味では、
マーケティング3.0も、
消費者志向でありますが、
時代が進み、インターネットの時代となり、
消費者が、商品やサービスの機能的な
価値のみならず、精神的な価値を重要視する
ようになったことから、
ブランディングを中心とした
価値主導のマーケティングが必要に
なってきたという流れです。
この流れは、マーケティング4.0に
受け継がれ、
消費者の価値観の変化に対応するのが
次の、マーケティング4.0になるようです。
フィリップ・コトラーの2016年の著書
『マーケティング4.0』で
提唱されました。
そこでは、マーケティング4.0は、
「自己実現のマーケティング」と
定義されています。
時代としては、2010年代からを
指すようです。
2010年代からとなると、やはり
スマートフォンの登場となります。
常にネットにつながっていること
ができるようになったのは、
スマートフォンが登場したからであり、
それまでの時代と大きく違うところです。
顧客に対して、このような視点を
持つときに、「コネクテッドカスタマー」
という言葉があることを知りました。
つながっているのは、デジタルによって
であり、
データを活用した経済活動である
デジタルエコノミーが
この時代から現在に至る時代背景と
言って良いと思います。
マーケティング4.0は、現在のことを
考えれば良く、
モノが溢れ、常に情報に接している
ことができる時代。
精神的な価値を見出せるもの、
精神的な満足を得られるものを、
選ぶことができるようになった。
機能や性能が一定レベルであれば、
価値観を共有できるものが
選ばれる時代になってきています。
そのため、今後ともブランドが
重要なのは変わりがありません。
ソーシャルメディアで
常につながることができるように
なった時代、
精神的な満足を得る段階が
シフトしてきことになります。
ソーシャルメディアで
認められたいという
「承認欲求」が満たされると、
次は、自分らしくありたいという
自己実現欲求に変化していくと言います。
これは、アメリカの心理学者マズローが
提唱した、有名な「自己実現理論」に
よるものです。
個人的に、これまで読んできた本の
中で最も引用されていた回数が多いのが
このピラミッド。
ご存知の方も多いと思います。
製品中心から、よい製品を選ぶように
なった、マーケティング1.0から2.0を、
生理的欲求、安全欲求の段階。
精神的な価値を重要視するようになった
マーケティング3.0が、
所属と愛の欲求、承認欲求の段階。
そして、マーケティング4.0が、
自己実現欲求の段階となります。
人工知能(AI)とインターネットで
今後ますます便利な世の中になります。
昨日のこの記事にも書きましたが、
「そもそも、なぜ働くのか?」
「どうして生きているのか?」
など、根源的な問いが必要な時代に
なってきていると思います。
「自分は何をしたいのか?」
「自分は何に歓びを感じるのか?」
「自分を高めてくれるものは何か?」
などを、探し求め、その先にある
商品やサービスが、人々に必要とされる
というのが、マーケティング4.0の
考え方なのだと思います。
いかがでしょうか?
次からは、マーケティング4.0の時代に
登場した、マーケティングの概念を
見ていきたいと思います。