印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、
マーケティング30の続きです。
前回同様、
マーケティング3.0の時代に登場した、
マーケティング概念を
見ていきたいと思います。
まずは、4Cです。
このブログで、マーケティング1.0の時に、
4Pを取り上げました。
1.製品(Product)
2.価格(Price)
3.流通(Place)
4.プロモーション(Promotion)
製品やサービスを考える時に使う
分析でした。
企業側の視点です。
これに対し、顧客視点が市場分析に
とって重要となったことから、
4Pを顧客目線に落とし込んだ4Cを、
1990年に、
ロバート・ラウターボーンが提唱しました。
1.顧客価値(Customer Value)
2.顧客コスト(Customer cost)
3.利便性(Convenience)
4.コミュニケーション(Communication)
これを初めて知った時は、
なるほどと感心したものです。
4Pの企業側の視点を、
顧客視点の4Cに置き換えて
分析することができ、
価値主導のマーケティングにおいて、
重宝なフレームワークだと思います。
次は、経験価値マーケティングです。
製品・サービスの機能や価格ではなく、
その製品・サービスを使用した時の
「経験」に注目したマーケティングです。
コロンビア・ビジネススクールの
バーンド・H・シュミット教授
などが提唱したようです。
「経験」というのは、
製品・サービスを使用体験を通して
得られる感動、満足感など、
心理的、感覚的な経験価値。
その経験価値には、
SENSE(感覚的価値)
FEEL(情緒的価値)
THINK(創造的・認知的価値)
ACT(肉体行動、ライフスタイルに関わる価値)
RELATE(準拠集団への帰属価値)
などの要素が含まれます。
マーケティング2.0では、
顧客のニーズを満たすことに
重点が置かれていましたが、
実際、顧客が購買を決める時は、
感覚や情緒などの要因に左右されることが多い
と考えられるようになりました。
このブログでも以前注目した、
オムニチャネルや顧客体験(CX)の
始まりがこれだったのだなと思いました。
次に、ペルソナマーケティングです。
ペルソナはご存知の方も
多いと思います。
商品やサービスを提供する際に、
顧客やユーザーとなる
架空の人物(ペルソナ)を
作り上げた上で、
商品やサービス設計していくことです。
ジョン・S.プルーイットの著書
「ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする」
がきっかけとなったそうです。
「ペルソナ」という言葉は、
心理学の用語で、
外的人格、仮面をかぶった人格
という意味があります。
年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、
趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、
休日の過ごし方、ライフスタイルなど、
詳細に設定し、企画書などには、
人物像を表現した写真を掲載したり
もします。
ブログの読者を想定する時にも
使えます。
ペルソナを作ることで、
商品やサービスを提供する相手を
共有できることになります。
当社であれば、デザイナーに
説明をする時にも有効です。
また、商品やサービスの方向性を
明確にできます。
商品やサービスが出来上がるまでには、
たくさんの時間と工程があるので、
ついつい提供する相手を忘れがちです。
ペルソナを作っておくことで、
常に、相手を想定した作業が
できるということになります。
マス・マーケティングが、
カテゴリーで分けるセグメントになり、
さらに具体的なターゲット像を
想定する必要がでてきた時代に
なったということですね。
価値主導であれば、確かにそう
ならざるを得ないなと思いました。
次回も、マーケティング3.0の時代に
登場した、マーケティング概念を
見ていきたいと思います。