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お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、マーケティングの歴史
の続きです。
前回、マーケティング1.0は
マーケティング・フレームワーク誕生
の時期でもあったことに触れました。
1950年代にマーケティングミックス
という考えが登場し、
1950年代に提唱された、
セグメンテーション、
プロダクトライフサイクル(PLC)
までを見てきました。
取り上げた中で、唯一4P分析のみ、
1960年に提唱された概念です。
本日は、さらに1960年代に提唱された
概念を見ていきたいと思います。
まずは、ターゲティング。
STP分析をご存知の方は、
セグメンテーションとターゲティングが
表裏一体の関係にあるのを、ご存知だと
思います。
セグメンテーションによって細分化された市場の、
どのセグメントをターゲットにするのかが、
ターゲティングです。
ECサイトを運営するのなら、
このターゲッティングが重要です。
1950年代以前は、
市場は単一なものとみなされ、
同一の品質の商品で徹底的に競争する
「完全競争」もしくは、
強者しか生き残ることができない
「独占市場」しかないと
考えられていたようです。
「市場細分化概念」を提唱した
マーケティング学者ウェンデル・スミスは、
実際のビジネスは、製品ごとに
違いがあり、不完全な競争市場
であると指摘したしたようです。
これが1956年で、1960年に
同じくマーケティング学者の
エドモンド・ジェローム・マッカーシーが、
「ターゲット・マーケティング」
すなわち、対象とする市場や、
顧客を決めたマーケティングを提唱。
これによって、ターゲティングの
考え方が浸透していったそうです。
この、
エドモンド・ジェローム・マッカーシーは、
前回取り上げた、
4Pの提唱者でもありましたね。
市場の設定と、マーケティングプランは、
同時に行うべきだと指摘したそうです。
4PとSTP分析は、現在でも重要な
フレームワークとされていますね。
おもしいことに、1960年は、
セオドア・レビット博士が、
「マーケティング近視眼」を発表しています。
マーケティング・マイオピア(近視眼)とも
言われる考え方です。
アメリカの鉄道産業を例に、
経営者が自社のマーケットを
狭義に定義することが、
企業の衰退の原因になると
指摘しています。
インターネットによって、
あらゆるもののコモディティ化が進む
現在こそ、この考えを学ぶべきでは
ないのかと思いました。
SWOT分析も、スタンフォード大学の
アルバート・ハンフリーによって、
この時代に構築されたようです。
外部環境や内部環境を
強み (Strengths)、
弱み (Weaknesses)、
機会 (Opportunities)、
脅威 (Threats) の
4つのカテゴリーで
分析するものですね。
これも現在でも重宝される
マーケティングフレームワークだと
思います。
この時代ともなると、
マーケティングという言葉が
使われるようになってから半世紀
経っているで、
マーケティングの概念が広がって
いったようですね。
マーケティングという考え方が
成長しているように感じました。
この時代は「USP」という概念も
発表されています。
USP(Unique Selling Proposition)は、
「自社だけが持つ独自の強み」
言い換えることができます。
広告コピーライターだった
ロッサー・リーブスによって、
唱えられた広告制作の理論だそうです。
プロポジションは「提案」なので、
広告は、消費者に対する提案で
なければならない
という考えが含まれているようです。
現在では3Cのフレームワークから
USPを考えたりしますね。
選ばれる理由を提供することは、
現在でも重要なことです。
最後に、「イノベーター理論」も
この時代に発表されていました。
1962年、米スタンフォード大学の
エベレット・M・ロジャーズ教授が
「イノベーション普及学」で提唱したそうです。
商品購入の態度を、商品購入の早い順に
分類するこれですね。
「イノベーター(革新者)」
「アーリーアダプター(初期採用者)」
「アーリーマジョリティ(前期追随者)」
「レイトマジョリティ(後期追随者)」
「ラガート(遅滞者)」
イノベーターとアーリーアダプターまでと、
その他の人の間に、深い溝が存在する
としたキャズム理論は1991年です。
マーケティング理論は、
じっくり煮込んで使うもののようです。
今でも利用される、マーケティング理論が
花開いたのが、
マーケティング1.0の終盤、
1950年代から1960年代だった。
この時代の時代背景も含めて
1つ1つの理論は、また別に
しっかり理解したいと思っています。
次からは、マーケティング2.0に
入っていきます。