印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
昨日取り上げた
RICOHのオウンドメディア。
メディアのタイトルに、
「ダイレクトマーケティング」
とありました。
過去に何度も耳にしたことがある
言葉ですが、
せっかくなので、ここで
「ダイレクトマーケティング」について
理解を深めていきたいと思います。
この手の言葉の概念を知るには、
歴史を振り返ると、理解が深まります。
「ダイレクトマーケティング」は、
なんと、
レスター・ワンダーマンが
1961年に提唱したマーケティング手法
なのだそうです。
歴史があります。
この方は、世界60カ国に展開する
広告代理店ワンダーマンの創設者。
企業が代理店や店舗、
セールスマンを介さずに、
顧客と直接的(ダイレクト)に訴求し、
販売する、販売方法のことを
当時は指していたようです。
メーカーが直接、顧客に電話したり、
DMを送付したり、直接訪問することを、
仲介を通さないことから、
ダイレクトと呼んで区別したのだと
思われます。
現在の、意味合いとは多少違いますね。
1980年代になって、
レスポンスやアクションを発生させる
マーケティングシステムとして、
定義されるようになり、
その後、データベース、コミュニケーション
の概念も追加されていったそうです。
時代が変われば、技術も発達し、
消費者を取り巻く環境も
変っていきます。
その時代に、時代にあった
エッセンスを取り込みながら、
「ダイレクトマーケティング」という
概念は発達してきたようなのです。
時代が変わっても、
「ダイレクトマーケティング」という
言葉が風化しなかったとも
言えますね。
2019年の今でも注目されている
のですから。
顧客と直接的(ダイレクト)に訴求する、
レスポンスを得る、アクションにつなげる
と考えると、
現在のネット広告、ECサイトや
SNSはぴったりであり、
「ダイレクトマーケティング」の概念が、
存在感を増している理由となります。
現在における
「ダイレクトマーケティング」の定義ですが、
この記事にあった、表現がとても
良いと思いました。
「広告やメディアを通して企業が顧客と直接につながり、購入や問合せなど具体的なアクションを促し、その反応をデータとして計測するマーケティング手法」
イメージ訴求や、伝えることを
目的とした広告よりも、
レスポンスを獲得することを重視する
マーケティング手法であり、
レスポンスから得られたデータを
活用することにより費用対効果を
確認しながら、
マーケティング手法を最適化していく。
現在の言葉にすると、
顧客の生涯価値(LTV)を最大化する
ということですね。
レスポンスを得る対象は、
無駄なコストが発生しないように
選ばれた顧客。
見込み顧客の選別の方法として、
RFM分析が利用されるようです。
Recency(最新購入日)
Frequency(購入頻度)
Monetary(購入金額)
この3つの指標で顧客を分類
するようなのですが、
RFM分析については、
またの機会に理解を深めたい
と思います。
顧客ファイルリストがあっての
マーケティング手法であり、
これって、現在のインターネット
広告だと思いました。
見込み顧客を見出し、
興味や関心がある人だけに
広告を掲載するのが、
現在のインターネット広告の
基本なので。
それもそのはず、
現在のWEBマーケティングで
使われている用語は、
ダイレクトマーケティングの概念から
派生したものだそうです。
WEBマーケティングだけでなく、
CRM (顧客関係管理)、
ワントゥワンマーケティング
などのベースになっているのも、
ダイレクトマーケティングなのだ
そうです。
レスター・ワンダーマンが提唱
した時から、
ダイレクトマーケティングは、
科学的な広告原理をベースに
したようなので、
広告に科学の視点を持ち込んだのが、
ダイレクトマーケティングであり、
現在の主だったマーケティング手法
のベースとなり、
ダイレクトマーケティングそのものも
独立して発展してきた。
このように理解できると考えると、
ダイレクトマーケティングについて
もっと深く知る必要があると思いました。
リコーが、メディアのタイトルに
使っていることも、
なんとなく分かってきましたね。
多様な価値感を持った消費者がいて、
多様なタッチポイントがある今、
マーケティング手法は、
自ずとダイレクトマーケティングに
なっている。
そんなことも、あるのではないでしょうか。
ダイレクトマーケティングについて
もっと理解したと思います。