印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
『デジタルのその先へ。課題解決のカギはデジタルとアナログの組み合わせにあり。』
2018年11月22日に行われた
あるパネルディスカッションの
タイトルです。
このタイトルを見ただけで、
鈴木睦夫さんだな、
と分かるくらい、
鈴木睦夫さんの活動を
このところ追っています。
デジタル、アナログと言っているは、
マーケティング施策のことです。
鈴木睦夫さん、デジタル、アナログを
使った実証実験をされています。
その実証実験の結果を
この記事で知ることができました。
日本郵便・富士フイルム・早稲田大学が
産学共同で、MA×DM×メールの実証実験
を行っているようで、
こういうレポート、
とてもありがたいです。
貴重な実証実験のレポートを
読むことができましたので、
本日は、この内容を紹介したい
と思います。
記事の中には、
2018年11月22日に行われた
とあるのですが、
記事の日時が、2017/12/19 10:00
となっていました。
この理由は分かりませんが、
記事の日時は、そのまま掲載
させていただきました。
以下、課題です。
現在、データにもとづいたデジタルマーケティングが主流となりつつありますが、生活者の情報取得や購買行動は、デジタルとアナログの間を自在に行き来しています。にもかかわらず、なぜかデジタルマーケティングの範囲内ですべてを解決しようとしがちです。まずここに、課題があると思われます。
デジタル領域だけでは、
コミュニケーションの幅が
狭くなってしまうのではないか?
これを前提に、富士フイルムの
公式ネットプリントショップの会員を
対象にした実験を行ったようです。
会員の半分が、オプトインメールを
受け取っているようなのですが、
会員全体の8%にしかリーチができていない。
メールを受け取っていない会員に対しても
コミュニケーションが取れていない、
そんな状況の中で、実験を行ったそうです。
対象:普段Eメールを受け取っていない会員の方
ユーザーごとにユニークなクーポン番号と、
LPのURLを印刷したDMを送付。
結果
DM送付者のサイトアクセス率が45%
通常Eメール送付時のアクセス率が0.7%
のため、60倍以上の効果
アクセスした顧客を調べたところ、
リピート率の高い優良顧客が多かった。
その優良顧客が、それまでは、
メールを受け取っていなかった
ということに。
対象:過去1年間プリントサービスを利用した方
オプトインメール対象者から無作為に15,000人
DMとEメールを送付する順番を
変えた3つの実験
1.DM → Eメールの順に送付
2.Eメール → DMの順に送付
3.DMを送らずにEメールを2回送付
インセンティブ
フォトブック1冊無料クーポンと、
フォトブック全商品半額クーポン。
結果
1.DM → Eメールの順に送付が
注文率が1番高かった。
3.DMを送らずにEメールを2回送付
の4.7倍の注文率。
この実験の結果、
DMによる反応は持続性がある
ことも分かったそうです。
2回目の送付以降も反応が続き、
クーポン利用の締め切り日に
もう一度山場があったそうで、
興味が持続していると判断できる。
DMは保存率が高く何度も目に
することになる。
クーポンがあれば、なおさら保存率を
高めることができるでしょう。
クーポン配布対象者にEメールで
アンケートを送り、調査をさらに
したようです。
その結果、DMを受け取っていると、
クーポン使用率も熟読率も
高いというデータが出たそうです。
この後、B to Bのサービスで同様の
実験を行ったリクルートジョブズの
事例も紹介されていました。
当社もDMを送る場合は、
B to Bとなるため、興味を持ちました。
対象:求人広告の出稿会社
1.メールのみ
2.DMとメール
3.DMのみ
結果
2.DMとメールが最も良い反応が出た。
1.メールのみの場合より、
サイト訪問に3.6倍の成果が出た。
メルマガを購読していないお客様を
DMでメルマガ登録に結びつける
こともできたようです。
JDMA(一般社団法人 日本ダイレクトメール協会)
の2018年度DMレポートによると、
自分宛のDMの開封率は74.3%、
前年が81.5%なので、
少し下がりましたが、
依然として高い数字です。
特に、現在の若者はDMの反応率が
良いことを以前にも紹介させて
もらいました。
先ほどの実験結果からすると、
DMとメールの組み合わせの結果が
一番良いようで、
デジタルに偏重せず、
アナログを積極的に活用すると、
相乗効果を発揮する
ということになると思います。
B to Bで案内をされる側に立っても、
関心のあるDMは、保管しておきますし、
目にした時に、サイトにアクセスして
みます。
そのタイミグでメールが届いたら、
関心の度合いがアップします。
あくまでも関心のある内容ならば
ではありますが。
鈴木睦夫さん、こんな話をされています。
私はアナログとデジタルの組み合わせの先には、オムニメディアがあると考えています。
情報を欲しいタイミング・欲しいクリエイティブでどこからでも得られる状態が理想。それが実現できれば、生活者と企業の新しい関係が築けるのではないでしょうか。
DMが良いという訳ではなく、
デジタルとアナログを組み合わせれば、
良いという訳ではないのです。
情報を欲しいタイミング、
欲しいクリエイティブで
どこからでも得られる状態
これができるようになると、
新しい関係が、確かに築けるのではないか、
私もそう思いました。
そういう意味で、MAも重要に
なってくるのだと思います。
オムニメディアという新しい
キーワードがまたでてきました。
広告コミュニケーションは
一方的な伝達ではなく、
受け手側も、自らのレシーバーで
キャッチできるものとなるのが
理想です。
オムニメディアがそれを担うものと
なるのではないか、
そう期待させる話がこの記事には
ありました。
今後とも、鈴木睦夫さんの活動に
注目したいと思います。