出典;https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Macy%27s_Department_Store_-_New_York_-_USA_-_panoramio.jpg
印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
東京23区、思ったよりも雪が
降らなかったですね。
これからなのでしょうか。
ニュースで盛んに警鐘鳴らしていたので、
自宅で仕事ができる準備を
しておいたのですが、
いつものように出勤し、
いつものような土曜日にしても
良かったなと思いました。
都内は最近、雪が降るだけで
電車が動かなくなることもあるので、
無駄な時間を過ごしたくなければ、
用意周到に自宅待機という
選択肢がベストになりますね。
東日本大震災以降、都内の交通機関
は弱くなったと思います。
東日本大震災は8年前の2011年。
昨日、このブログで取り上げた
オムニチャネルですが、
米国百貨店メイシーズが2011年、
「オムニチャネル企業を目指す」
と宣言したのが初めのようです。
ここ数年で注目を集めるように
なったものと想像していたのですが、
8年も前に、実際の取り組みが
始まっていたのですね。
調べれば調べるほど、オムニチャネル
という考え方は、注目に値すると、
私も感じるようになってきました。
企業とユーザーのタッチポイントは、
オンライン・オフラインで様々な
ものがある時代です。
そのタッチポイントには情報があり、
それをデータとし、統合管理・分析
することが、成熟期にある経済社会
の中で重要であるということです。
逆に言えば、これまでは、
企業とユーザーとのコミュニケーションで
生み出される様々な情報が、
データ化されていない、
統合管理・分析されていない
ということであって、
BtoCや小売業の世界の話だけでなく、
BtoBの企業と言えども、
この辺のことをよく考え、
行動に移すべきだと感じました。
オムニチャネルについて調べると
驚くような話もたくさんあり、
本当におもしろいのですが、
オムニチャネルの先駆者と言われる
米国百貨店メイシーズの
取り組みを見ていきたいと思います。
実際の取り組みの足跡を知ることで、
オムニチャネルについて
理解を深めることが目的です。
百貨店といえば、日本でも閉店の
ニュースをよく耳にするように、
業態の変化を求めらていますが、
米国では1970年代には、
百貨店はその伝統的業態が
時代遅れだと指摘されていたようです。
当時はスーパーとの競合ですかね?
店舗の統廃合、顧客の囲い込み策、
従業員の接客力向上策など、
経営不振から脱却を目指して、
経営改革に取り組んだようです。
その中で、目覚しい成果をあげたのが
オムニチャネルだった。
ECサイトの成長により、
リアル店舗の「ショールーミング化」。
やはり背景にはこれがあったようです。
そのため、店舗を持つ強みを
模索した結果、
店舗とネットを同時に
併用することにしたということです。
店舗と自社ECサイトの区別をなくす。
在庫や顧客情報を一元化する。
それによって、顧客ニーズの
取りこぼしをなくすことに注力した。
クロスチャネルを取り上げた時に
分かりましたが、
小売業にとって在庫の一元管理が
いかに重要なテーマかということで、
一元管理したデータを顧客のために
すばやく活用できるよう、
店員にモバイル機器を配布したそうです。
すばやく在庫の有無をチェックする
だけでなく、
商品の詳細やレビューを調べたり、
ライバル店の価格と比較したそうなのです。
ネットによって脅かされたリアル店舗が
ネットを使って逆襲している
そんなイメージです。
さらに、オムニチャネルで重要となる
キーワードが、
RFID(Radio Frequency Identification)。
メイシーズは百貨店として初めて、
商品に無線ICタグをつけて、
在庫の無駄と一元管理ができるようにした
そうです。
20年以上前に、業務用のクリニーングで、
無線ICタグをつけて、洗濯物の管理をする
話を聞いたことがあるので、
そんなに新しい話ではないのですが、
現在の無人店舗の運営をはじめ、
在庫管理のみならず、実店舗における
分析や販促となるツールとして
RFIDは注目されています。
RFIDについては、また別の機会に
取り上げてみたいと思います。
ファッションアイテムは、
商品のサイズ、色、デザインの
バリエーションが豊富ですね。
ほしい商品はあっても、希望する
サイズやデザインがないケースって
よくあります。
RFIDをつけて管理することによって
顧客の希望する商品を調達し、
顧客の元に届けることができるようにした。
オンラインで買った商品を
店舗で受け取るようなことも
簡単にできるようになります。
メイシーズは、あらゆるチャネルで
シームレスに買い物ができる
体制を作り上げたことになります。
それによって、顧客の購買体験が
良好なものとなり、
メイシーズのブランドロイヤリティが
向上したに留まらず、
在庫圧縮と売場の効率化につながった
ようです。
オムニチャネルの取り組みによって
組織全体の構造を変革してきた
ということ。
百貨店はもともと、
「お得意様サロン」や「ラウンジ」が
設置されていたりしますね。
お得意様とのお付き合いを重視して
きた伝統があります。
在庫管理、顧客管理を統合管理する
オムニチャネルにぴったりな
業界だったのかもしれません。
しかし、お得意様を大事にすることは、
どこの企業でも重要なことです。
そういう意味でも、オムニチャネルの
取り組みについて、もっと理解を
深めていきたいと思います。