印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、気になった記事の紹介です。
頭がこの記事の内容から
離れることができないため、
本日はこの記事を紹介しつつ、
理解を深めていことうと思います。
「コンテクスト」というキーワードを
何度も耳にしたことがあるのですが、
把握しづらい内容だったのが、
少し理解でき、その重要性を
認識するようになりました。
また、普段、マーケティングについて、
おぼろげに感じていたことが書かれていた
こともあります。
と言えばかっこいいですが、
マーケティングの「今」を理解する
上でとても重要な内容が
凝縮されていると感じたのです。
その記事は、これです。
この記事は、昨年(2018年)11月に
開催された
ハートコア主催「HeartCoreDAY2018」
における、株式会社スケダチ代表の
高広伯彦さんの講演の記録です。
抽象的な話が中心なので、
文章をそのまま引用させて
もらうことが多くなると思います。
まず、肝心なところです。
「デジタルマーケティング」とはデジタルなツールやメディアを使ったマーケティングを指す以上に、デジタルがもたらした人々の情報行動の変化に対するマーケティングの変革であり、企業は単にツールなどを導入するだけでなく、マーケティングマインドを変えていく必要があると強調した。
デジタルによって、
人々の情報行動が変化した
それに対するマーケティングこそ、
「デジタルマーケティング」であり、
マーケティングマインドを
変えていく必要があるということ。
当社は会社の歴史からしても、
WEBサイトよりも、
印刷物を制作することが
多いのですが、
コミュニケーションの在り方が
変ってきていることは
理解していますので、
その他のコミュニケーションツール、
マーケティング、SNS、WEB広告なども
総合的に理解した上で、
コミュニケーションの提案をしたい
考えています。
そのため、
デジタルがもたらした、
人々の情報行動の変化とか、
マーケティングマインドを
変えていく必要があるという前提で、
この記事に釘付けになりました。
マーケティングにおいて、
「主客」の区別がなくなっている
とあります。
「主」・・・マーケター
「客」・・・ターゲットとなる顧客
マーケターが自らを「マーケター」だと考えた瞬間に「顧客」という存在が生み出される、そうして主客の状態を作ってしまい、企業主体のマーケティングというものが無自覚に生み出されているのではないか? そもそもマーケティングの主体は企業であり続けるのか? と話す。そもそも企業と顧客の関係は主客で分けるべきものではないというのが、ここ5~6年の傾向としてますます現れてきているのではないかと主張する。
スティーブ・ジョブズを引き合いに
だすまでもなく、
バルミューダも、ほぼ日も、
マーケティングをせずに、
レッドオーシャンで、
ヒット商品を生み出しています。
ユーザーとしての自分の視点、
これが重要だなと感じていたので、
調査レポートを読み解く上でも、
単純に数字の値を見るのではなく、
その背景を想像するようにしています。
そのため、
マーケティングの主体は企業であり続けるのか?
ときっぱり言ってもらうと、
救われた感じがしました。
マーケティングの概念も
時代とともに変遷があり、
マーケティングの主体は企業であり続けるのか?
どころか、
2013年以降から、買い手が
マーケティングの担い手にもなる
と考えられているようです。
顧客がマーケティングの担い手になるということは、次の3つが考えられると高広氏は説明を続ける。
1.情報の生産 ~ 顧客が自ら情報を生み出す
2.情報の探索 ~ 顧客が情報を見出す
3.情報の共創 ~ 企業と顧客の間で「価値」が創出される
この後、
ここ十数年のマーケティング研究の
世界で最も注目されている理論として、
グッズ・ドミナント・ロジック(GDL)
サービス・ドミナント・ロジック(SDL)
世の中にある、2つの見方が紹介
されています。
GDLは、企業による「モノ」の
提供が価値の提供となること。
SDLは、顧客が、自らのスキルや
文脈を持って「それらを使った結果として」
価値が生まれること。
この2つについては、この記事に
もっと詳しく紹介されていますので、
記事を参照してみてください。
SDLが伝えたいのは、
顧客が使うことによって、
企業側が考えていなかった用途が
生まれる可能性があったり、
企業が一方だけで「価値」を
決定しそれを提供することはできない
という見方です。
すなわち、顧客がマーケティングの
担い手になるということです。
企業がなぜ商品を作ったのか、顧客はどのように使っているのかなど、社会や文化、経済などの外的要因が重要で、企業と顧客だけでなく、その周辺の文脈によって価値が決まってくるのだという。
こういう話になると、
顧客がマーケティングの担い手
というのも比喩的な表現で、
文脈(コンテクスト)が、主役
のように感じます。
この記事は、タイトルにもあるように、
コンテクストを重視した
マーケティングを行うことの
重要性が一貫として説かれており、
「顧客至上主義」や「ユーザーファースト」
という考え方ではないとも
書かれていました。
ここでいうところの文脈(コンテクスト)
という表現を、できるだけ理解したい
と考え、
文脈という言葉を調べました。
ブランド用語として、
文脈とは消費者の置かれた背景、あるいは消費行動の前後関係のことをいう。
と紹介されていました。
広く捉えれば、消費者に限らず、
ことがらの背景であり、前後関係
と考えれば良いようです。
最近、耳にすることが多い、
「ジョブ理論」については、
顕在化している課題に対して有効な考え方に思うが、顧客の課題解決である限りにおいて、それ以上のものにはならないのではないか? と考えているという。それゆえ新商品やイノベーションを起こすためにはよりコンテクスト(文脈)が重要となる
「デザインシンキング」については、
顧客のセグメンテーションやペルソナを決めてしまうことによって、企業側のコンテクストや資源を活用できなくなったり、理想的な顧客・ユーザー像を思い描いているケースが多かったり、彼・彼女らが持っているコンテクストや資源を活かすという考え方が抜け落ちているケースが多いのではないか?
こう表現していて、
コンテクスト(文脈)の視点が
欠如すると充分ではない
という考え。
注目したい概念として
ロベルト・ベルガンティの挙げる
「デザイン・ドリブン・イノベーション」
「人々は実利的な理由だけでなく、深い感情的な理由や心理的・社会文化的な理由からモノを買う。つまり、人々は商品を買うのではなく、その意味を買っている」
著書に書かれているようです。
分かりやすい例がありました。
ロウソクは、電気のない時代は灯りをともすために変われていたが、今は炎の揺らぎを楽しんだり、癒されたりするために買われている。
意味を変えることで
売れるようになるということ。
その意味を生み出す際に、
コンテクスト(文脈)に
注目する必要があると書かれています。
繰り返し、コンテクスト(文脈)
という言葉が使われ、
徐々に輪郭が見えてみました。
この後、コンテクストプランニング
の話があるのですが、
この続きは、また明日、
紹介させていただきます。
抽象的な話ではありますが、
とても重要なことだと
感じているので、
この記事にこだわります。
作品は作者の意図を通り越して解釈され、
作品を享受した人のものとなっていく。
それに似ているなと
感じたのです。