2018.12.19 ヂヤンテイ君

インターネット広告の歴史を辿ってみました【06】アドエクスチェンジ

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日も、昨日に続き
日本のインターネット広告
の歴史を辿っていきます。

 

昨日は、アドネットワークの話
だったのですが、

 

アドネットワークの誕生から、
アドテクの誕生までを
追いかけているうちに、
時代が遡っていたようで、

 

インターネット広告の歴史の
時系列の中では、
まだ2008年います。

 

アドネットワークの発達から、
アドテクの誕生となり、

 

インターネット広告の歴史の中では、
2008年は、
エポックとなった年だと言えます。

 

で、ちょうど10年前の、
この2008年って、
どんな年かといえば、

 

リーマン・ショックの年であり、
そんな中、米国の大統領選挙で、
オバマ大統領が当選したあの年です。

 

激動の年だった印象があります。

 

そしてもう1つ、日本にとっては
初めてiPhoneが発売された年。

 

日本のスマートフォンの歴史は、
たったの10年だった。

 

米国で発売された初代iPhoneは
2007年。

 

iPhoneが登場したことで、
インターネット接続が普及し、

 

それまでのフィーチャーフォン
よりも検索が容易となったことから、

 

検索連動型広告や興味関心型広告、
ターゲティングの精度が向上した
ようなのです。

 

インターネット広告の進歩に、
iPhoneが一役買っていたのですね。

 

また、リーマンショックによって
失業した金融工学のプロが、
インターネット業界に流入し、

 

アドテクノロジーが高度化した
という話もありました。

 

時代の要請に応える技術は、
時代背景の産物。

 

それでは、
インターネット広告の歴史
にとってエポックとなった
2008年から先に進むとしましょう。

 

2010年ころから、
アドネットワークから、
アドエクスチェンジ
なっていったようです。

 

アドネットワークの登場で
複数媒体への掲載が可能となりましたが、

 

それぞれのアドネットワークが、
それぞれ加盟する媒体を抱えている状態、

 

さらに、ブログやSNSなどを含めた
アドネットワーク急増したことで、

 

アドネットワークを横断的に管理しよう
という考えのもと、

 

アドエクスチェンジが使われ始めた
ようです。

 

アドネットワークを複数併用する
ような時代になっていた
ということですね。

 

アドエクスチェンジによって、
同時に複数のアドネットワークに
出稿できるようになった、

 

広告出稿が一元化されたのですから、
メリットが大きかったでしょう。

 

WEB媒体が増えることで
煩雑となった取引を回避するために、
誕生したのがアドネットワークで、

 

そのアドネットワークが
増えてきたことで、

 

煩雑となった取引を回避するために、
誕生したのがアドエクスチェンジ
のようです。

 

これは、それまで以上にWEBサイト
の数が膨れ上がっていったからだと
思います。

 

アドネットワークを利用しても
広告効果が得られない。

 

媒体側とても、WEBサイト
の数が増えたため、余ってしまう
広告枠を売りたい。

 

そこで開発されたのが、
昨日も触れた、

 

取引をリアルタイムで成立させる
RTB=リアルタイムビッティング
という技術。

 

この技術があったからこそ、
アドネットワーク同士を
一元管理しようという

 

アドエクスチェンジの考え方に
なっていた。
となるようです。

 

それでは、
具体的にアドエクスチェンジで
何が変ったのか。

 

それは、
各媒体やアドネットワークごとに
異なっていた

 

広告配信フォーマットと
課金形態が統一されたことです。

 

これまで、まったく触れてこなかった
WEB広告の課金形態の種類ですが、

 

クリック課金(CPC)
1クリックごとに広告料が発生。

 

インプレッション課金(CPM)
広告の表示回数に対して課金。

 

成果課金(CPA)
成果の発生に応じて課金。

 

各媒体やアドネットワークごとに
課金形態が異なっていたところ、

 

アドエクスチェンジの登場で
入札型のインプレッション課金」へ
統一されたようです。

 

1000回の広告が表示される
1000インプレッションに対する課金。

 

それをオークションにかけ、
落札できれば、広告が掲載される。

 

最も高値の入札者が、その金額を
支払う一般的なオークションと違い、

 

「2番目の入札者の金額+1円」
で課金される仕組み。

 

入札単価の過度な高騰を防止する
ようになっており、その仕組みを
セカンドプライスビッディング
と呼ぶようです。

 

それまでのアドネットワークが、
媒体やネットワーク単位の
配信入札であったことに対し、

 

アドエクスチェンジは広告枠単位
の配信入札であることが、
大きな違い。

 

広告枠単位で入札を行えることで、
費用対効果の良い広告出稿が
できるようになった。

 

それを支えているのが、
取引をリアルタイムで成立させる
「RTB=リアルタイムビッティング」
という技術なので、

 

ターゲットとするユーザーが
広告を掲載しているWEBページを
表示した時に入札が行われる。

 

昨日見てみたように、
ターゲティング広告の技術が発展し
ターゲティング精度が上がったことも
背景にあり、

 

リアルタイムの取引で、
ユーザーに最適な広告が表示される
仕組みのようです。

 

確かに、ディスプレイ広告がある
WEBページをリロード(再読み込み)
をすると、広告が変わりますね。

 

広告が変わる度に、入札が行われ、
1回表示で0.2円など課金される
仕組みのようです。

 

広告配信の仕組みが統一されたことで、
広告主と媒体が自由に
取引できるようになっった。

 

株式市場のような
広告取引市場の概念が
アドエクスチェンジ
なのだということです。

 

アドエクスチェンジ事業者と
紹介されているものが以下。

 

分かりやすいところだけ
抜き出します。

 

Double Click AdExchange
Googleが運営する世界最大のアドエクスチェンジ。
Googleディスプレイネットワークへ配信可能。

 

Microsoft Advertising Exchange
Microsoftが運営。MSNとSkypeへの広告配信が可能。

 

Facebook AdExchange
Facebookが運営。Facebookの広告枠への配信が可能。

 

こうして見ると、
アドエクスチェンジは、
アドネットワークを一元化する
という考えから始まり、

 

アドエクスチェンジという取引の
概念がサービスになっていた
と考えるべきのように感じます。

 

それを確認するためにも、
このあとの進化を明日以降に、
見ていきたいと思います。