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お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
先週、集中的に紹介させてもらった
「定期テスト廃止」「宿題廃止」
「クラス担任制廃止」など、
画期的な学校改革を進めている、
麹町中学の工藤勇一校長のインタビュー
記事の続きが、
DAIAMOND onlineに掲載されました。
教育改革の話ではありますが、
組織作りの話として捉え、
徹底的に学ばせてもらうことにします。
これで最後のようですが、
昨日、発表となった記事がこちらです。
相変わらず、中学校でここまでやるのか
という驚きの内容でいっぱいでした。
これまでは、教育改革を推進するに
あたり、教員や保護者をどうやって
説得してきたかという話でしが、
今回は、生徒たちへの指導の内容です。
麹町中学校で生徒たちに教えている、
「心は一つにならない」
「対立があって当たり前」
という前提があります。
中学校で「心は一つにならない」と
指導するのかと、感じてしまいますが、
これは、現在の多様化する社会にあって、
とても重要であるという
話から今回は始まりました。
我々世代が見てきた、
学園もののテレビドラマは、
争いごとがあっても最後は
団結するというパターンでした。
しかし、工藤勇一校長は、
あれは“まやかし”。現実はそうではない。
むしろ、そうではないということを
前提にすることで、
本当の意味で子どもたちに
リーダーシップを教えることが
できると思うと言います。
麹町中学校には、
全校集会と生徒集会があり、
全校集会は教員主導、
生徒集会は子どもたち主導の集会と
明確に分けているそうです。
生徒集会は子どもたのものなで、
教員はいっさい口を出さず、
後ろで見ているだけ。
うるさくしている生徒を注意する
だけでも、「生徒主導」ではなくなって
しまうから。
生徒集会のリーダーたちに、
「先生は助けないよ」と明言したうえで、
「この集会は何のためにやるの?」
「どうやってやるの?」
「そのやり方だと、みんなつまらなくなって寝ちゃうんじゃない?」
「騒ぎ出す子もいるかもしれないよ。そうしたらどうするの?」
などと質問していって、
自分たちで考えさせる。
教員の時と同じように、
権利を委譲しつつも、失敗例を提示
してあげるということですね。
中学校くらいまでであれば、
なんだかんだで、
先生が助けてくれたり、話をまとめて
くれるものというのが一般的です。
それでは「自律」した人が育たないと、
麹町中学校は考えるのでしょう。
生徒集会のリーダーたちには、
人が協力してくれないのは当たり前、
話も聞いてくれないし動いてもくれないものだ、
という現実からスタートしてもらう。
確かにそうですね。現実は。
「どうしたらみんなが聞いてくれるだろう?」
「どの順番で進めたら興味を持ってくれるだろう?」
「どうしたら、全生徒を当事者にできるだろうか?」
と、自分の頭で考えてもらう。
全生徒を当事者にするというのが
素晴らしいですね。
集会で話し合うことは、
自分たち一人ひとりに関係してくること
であるという認識を持ってもらうことです。
この時、教員たちの指導の際に、
大前提であった
上位目標はどうするのだろう?
と疑問に思ったのですが、
しっかり説明がありました。
教員サイドから生徒集会のリーダーたちに
上位目標を示し、権限と責任を与える。
その上で、「目標を達成するための手段」
を生徒どうしの対話によって
決めてもらう。
教員に対する指導とまったく同じことが
生徒に対する指導で行われている
ということになります。
生徒集会だけでなく、体育祭や学園祭も
上位目標をしっかり共有したあとに、
権限を生徒に委譲したそうです。
その結果、生徒たちの発案で
体育祭の「学級対抗」をやめた。
もともと工藤勇一校長は、「学級対抗」
をやめたいと考えていたそう。
そのため、生徒たちが実行してくれて
とても嬉しかったとあります。
「学級対抗」は優勝するのは、
各学年1クラスだけで、
それ以外のクラスは必ず「負ける」
というシステム。
大半の生徒たちが成功体験が得られない
とうのは、教育方法として最悪とまで
述べています。
同じ考え方で、合唱コンクールも
生徒たちの対話でやめたそうです。
もう1つ注目に値するが、
体育祭の「全員リレー」。
リレー競技って、体育祭の
メインイベントですよね。
9割の生徒が賛成しているのに、
1割の「やりたくない」という意見を
汲み取り、
上位目標に立ち戻って、
何度も何度もディスカッションして、
「全員リレーはやらないほうが全員が楽しめるものになる」
という結論を、
生徒たちがだしたそうなのです。
中学校です。会社だって、
多数決で決めてしまうようなことが
多いのに。
子どもたちが民主主義をやったと
ありますが、本当にそうだと思いました。
ここまでで学ぶことは、
やはり上位目標の設定であり、
それをお題目とせず、訓練を通して、
組織の根幹としていく、
訓練は会社の事業やルールを決める際に
対話を通して常に行う、
意見が食い違えば、上位目標に立ち返り
徹底的に話し合う。
これを会社の幹部やリーダーたちと
行いながら、それぞれの組織で
同じことを実行してもらう。
組織づくりとは、こういうものである
ということになります。
自社の環境でこれが現実的であるか
どうかは別にしてもです。
「心は一つにならない」
「対立があって当たり前」
これをまとめていくのは、
それでも大変なことであろうと
想像できます。
最後にその辺の具体例が記事に
なっていました。
また続きを書かせてもらいます。