印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
GW中のこのブログで、
介護業界にとっての2025年問題
を引き合いにだしたました。
2025年は、
団塊の世代が後期高齢者に達する年で、
日本の高齢化率は約30%になり、
介護・医療費などの社会保障費の
急増が懸念されている問題です。
社会保障費が増えれば、
現役世代の負担が大きくなり、
日本の社会全体に影響が及ぶ
問題となることが予想されます。
少子・高齢化なので、
生産年齢人口もこの先、減少
していくため、
2025年までの間で徐々に、
2025年から先も継続的に、
問題が広がってくと想像できます。
現在だって、あらゆる職場で、
人手不足が課題になっているのですから。
一方、2025年は、「2025年の崖」
というものも指摘されています。
経済産業省が、昨年の2018年9月に
発表した
「DX(デジタル変革)レポート」
というものがあります。
この中で、「2025年の崖」という
話がでてきます。
「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を利用してこれまでにないビジネス・モデルを展開する新規参入者が登場し、ゲームチェンジが起きつつある」
と指摘しつつ、
企業のITシステムが、複雑化やブ
ラックボックス化によって、
DX(デジタル・トランスフォーメーション)が
実現できない場合、
2025年以降、最大12兆円/年
(現在の約3倍)の
経済損失が生じる可能があると
指摘しています。
これが、「2025年の崖」です。
出典:https://www.meti.go.jp/press/2018/09/20180907010/20180907010-2.pdf
現在企業が使用している
既存システムのことを、
レガシーシステムと表現していますが、
これらのITシステムを支える
重要製品の多くが
2025年で製造やサポートが
終了するという指摘があり、
「2025年の崖」のシナリオが
できたようです。
レガシーシステムが足かせに
なっている状態が多数みられる
との指摘もありました。
そもそも、レガシーシステムを
抱えていると気づいていないユーザー
が多く、
ベンダーもレガシーシステムの
判断がしにくいとの話もあり、
「レガシー問題」という表現まで
ありました。
この問題を放置した場合の
シナリオが以下。
ユーザー:
●爆発的に増加するデータを活用しきれず、デジタル競争の敗者に
●多くの技術的負債を抱え、業務基盤そのものの維持・継承が困難に
●サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルやデータ滅失・流出等のリスクの高まり
ベンダー:
●技術的負債の保守・運用にリソースを割かざるを得ず、最先端のデジタル技術を担う人材を確保できず
●レガシーシステムサポートに伴う人月商売の受託型業務から脱却できない
●クラウドベースのサービス開発・提供という世界の主戦場を攻めあぐねる状態に
日本は、世界と比較し、
デジタル化が遅れているようです。
その上にこのレガシー問題。
DXを推進しようしても、人材不足の
壁にもぶつかります。
このレポートは、このよう将来的な
危機感を煽るものではなく、
今のうちからの対策を練るものです。
出典:https://www.meti.go.jp/press/2018/09/20180907010/20180907010-2.pdf
2020年までに、
「DX推進システムガイドライン」策定、
「見える化」指標、診断スキームの構築
など、具体的な対策案が記されています。
市場がデジタル化に移行しているのは
明らかであり、
DX(デジタル・トランスフォーメーション)の
必要性を認識している企業も多いと思います。
しかしながら、
DXで何を目的に何をするのか、
そこを明確にできていないところが、
世界との違いなのではないかと思います。
2025年は6年後です。
6年前の2013年は、まだスマホより、
ガラケー携帯を持っている人の方が
圧倒的に多かった時代です。
2025年までの予想が
これだけ指摘されているのであれば、
それを見据えて、事業を検討していく
必要があると思います。
「2025年の崖」を知る前から、
自社の業務システムを見直す必要があると
考えていました。
小さな会社ほど、新システムに
移行するのは、簡単なようですが、
実感としてはそうでもない。
それだけデータは重要なため、
慎重になってしまいます。
それでも一歩踏み出さなければ、
2025年の対策が始まりませんね。
現在だって、人手不足というのに、
2025年に日本はどうなって
いるのでしょうか?
崖を乗り越えて前進している
日本であってほしいものです。
そのためにも、2025年のことを
取り上げてみました。