印刷・WEB・ITで
お客様の「伝えたい」をデザインする会社
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です
個人的に、今年のテレビCMで、
最も印象に残ったのが、
ハズキルーペのCMです。
おもいきり、商品の宣伝をしているのに、
何度見ても飽きない。
さすが世界の渡辺謙さん、
迫力が違うと感じたのですが、
「文字が小さくて読めない」ことを
あれだけ、おおっぴらに怒っている
人を初めてみました。
それが何とも面白かったのもありますが、
CM全体の完成度が高いのだと思います。
このCMが出来上がるまでの
裏話が記事になっていました。
広告のプロが「負けた」と脱帽する
というのが気になって
読んでみたのですが、
感じるものがありました。
現在の武井咲さん・小泉孝太郎さん
バージョンの前の、
渡辺謙さんと菊川怜さんのCMは、
ハズキルーペの松村謙三会長が、
広告代理店から出てきた案を却下し、
自分で指揮されたというのです。
元々、ミラノで渡辺謙さんが
カッコよく登場する案だったようです。
それに対して、松村謙三会長が
語った言葉が以下。
この内容がとても衝撃だったので、
そのまま紹介します。
あのCMを見ていて、
優秀なCMクリエイターが作って
いるのだろうと想像していたのですが、
なんと、
ハズキルーペの松村謙三会長が
作ったCMだったようです。
CMクリエイターは商品を売ることよりも、自分の作品を作ろうとして、
とありました。
広告賞を狙うようなクリエイター
からすれば、
商品紹介に徹するような広告は「ダサい」。
ハズキルーペが正にそういう
CMですが、
あのCMは、ハズキルーペが
伝えようしていることが
とてもよく伝わってきます。
印象に残り、伝えるべきことを
伝えることができ、
結果がでる広告が良い広告なので、
ハズキルーペの松村謙三会長さんの
考え方が正しかった。
だから、広告のプロが「負けた」
と脱帽するのだと思います。
ここは肝に銘じなければいけないな
と思いました。
我々も伝えることのプロとして、
本来の目的を失ってはいけない
ということです。
当社ではCM制作はやっていませんが、
企画の段階から、パンフレットや
WEBサイトを作ることがあります。
当社でも出来上がったのは、
作品という感覚になりますが、
さすがに、自分の作品を作ろう
という感覚で制作することはありません。
デザイナーにも確認しました。
どうすれば、分かりやすく伝えることが
できるかを重視しているので、
デザイン重視で、機能を無くすようなものを
作ることはないと思っています。
その制作物が何を目的としているのか、
そこが一番重要と考えていますので、
それを明確にした上で、制作に入ります。
出来上がったものは、お客様に見てもらい、
意見をもらいながら、最終的な印刷物や
WEBページとして納品することになります。
企画から提案することはあっても、
最終的には、お客様との協働作業がないと、
我々の仕事は成立しません。
今回のハズキルーペの記事を読んで
感じたのは、
我々もお客様も、その制作物の目的と、
届ける相手のことを忘れてはいけない
なということです。
当たり前のことであり、
基本中の基本のことです。
何度も修正しているうちに、
我々もお客様も、届ける相手のことが
置き去りになってしまうことがあります。
迷った時は、基本中の基本に
戻ることです。
どんなに、ベストと考える提案を
しても、お客様の感覚とは合わない
時だってあります。
その時は、届ける相手にとって
どうなのかと一生懸命考える
ことですね。
テレビCMと違い、我々の仕事は、
商品のサービスの特長を伝えまくる
制作物も多いです。
まさにハズキルーペのCMのようですが、
一流の役者の見事な演技が
エンターテイメントに昇華させたように、
我々が、伝えるプロとして、
もっとエンターテイメントにしなければ
いけないのだと思いました。
共感はどこにでもあるような
表現では起こりません。
情報が氾濫し、あらゆるものが
コモディティ化している時代ですから。
ターゲットを明確にし、
エッジの効いたものが
やはり受け入れられるのだなと、
ハズキルーペのCMの
渡辺謙さんの迫力から感じました。
以前、「パワーDM」と称して、
エネルギーが伝わるDMを作って
いたのですが、
情報を伝えるだけではなく、
我々は、お客様のエネルギーも
伝えることが仕事なのだと
ハズキルーペのCMが、
思い起こさせてくれました。