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お客様の「伝えたい」をデザインする会社
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
私のお客様は
専門学校が多いため、
このところ、
このGentie(ヂヤンテイ)ブログでは、
現在の若者の行動様式や、
情報の接し方などの話題が
多くなっています。
#ハッシュタグ検索や
Instagram人気の話までくると、
やはり思い出すがのSIPS(シップス)です。
先月のこの記事、
『ガッテン!』乳がん検診受診よびかけ特集は、マーケティングの授業でもあった!
この中で、
消費者の購買行動モデルとして、
AIDMA
AISAS
に触れたのですが、
SIPS(シップス)は、
ソーシャルメディアに特化した
消費者の購買行動モデルです。
AISASに代わるものではなく、
あくまでも、
ソーシャルメディアに関与が深い
生活者の行動モデルの考え方です。
SIPSは、2011年、
電通コミュニケーションデザインセンターの
社内ユニットが提唱しました。
電通「SIPS」来るべきソーシャルメディア時代の新しい生活者消費行動モデル概念
Sympathize(共感する)
Identify(確認する)
Participate(参加する)
Share&Spread(共有・拡散する)
の頭文字をとってSIPSです。
このところ、このブログで
関心を寄せていた10代の行動は、
SNSを使った行動なので、
このSIPSに当てはめて考えてみると
しっくりします。
重要なのは、一番最初が
Sympathize(共感する)
になっているところです。
以前の記事で触れたように、
若者は、インターネット検索ではなく
SNSのタグを使って情報を探しています。
「ググる」から「#タグる」へ!「ハッシュタグ検索」が広がる理由。
単純に考えれば、
検索では、自分が必要とする
情報を探せなくなったから。
それだけ情報が膨大になったから
とも考えられますが、
スマホが普及したことで、
検索がより身近となったことから、
情報のコモディティ化が
進行したことが原因だと考えられます。
Googleが機械的に選んだ情報は、
10代の若者が知りたい
情報ではないのです。
コモディティ化した情報が溢れると、
何を信じていいのか
分からなくなります。
そうすると、より信頼できる
情報を探すことになり、
探そうとしている情報は、
ネット検索よりも、
SNSの中にあったということです。
信頼できる情報とは、
価値を共感できることであり、
共感できる人の情報です。
SNSで影響力がある方が
口をそろえて言うのは、
「信頼度」の高い情報発信が
重要であるということ。
SIPSが提唱する
一番最初の「共感(Sympathize)」
がこれです。
すなわち
ソーシャルメディアに関与が深い
10代の行動を喚起するための
最初の一歩は「共感(Sympathize)」
ということになります。
共感したからと、すぐに購入する
訳ではないのが、現在の消費者です。
共感したものであっても、
本当に自分の価値観に合うのか、
「確認(Identify)」します。
想像ですが、「#タグる」の重要性は
ここにあるだと思います。
友人、知人の意見、SNS上の信頼度の
高い情報を手繰り寄せて、
「確認(Identify)」をする。
その後の行動パターンは
いかにもソーシャルメディアなのですが、
「確認(Identify)」できたものは、
「いいね!」したり、友人に広めたり、
応援したりする。
この行動をSIPSでは、
「参加する(Participate)」
と呼んでいます。
確認できたら、同じ価値観の
コミュニティーに参加する
行動となる
と解釈すれば良いのだと思います。
分かり易い言葉だと
ファンになる
行動でしょうか?
電通の説明では、「参加する(Participate)」
行動の分類が紹介されていますが、
ここでは置いておきます。
ファンになったら、
「共有・拡散する(Share&Spread)」
行動になります。
参加に至った情報や、参加活動を、
友人は知人に、主にSNS上で、
共有することで、拡散していく。
拡散された情報はまた、
「共感(Sympathize)」となって、
循環することで、
コミュニティー参加者の分母が
大きくなっていく。
分母が増えることが、
数だけでなく、参加者のレベルを高め、
結果的に購買の増大につながる。
SIPSの考え方は
こういうことのようです。
いかがでしょうか?
私は、ある業界のキャンペーン
をこれに当てはめて考えて
みようと思います。
10代が対象の企業は、
SIPSの考え方を研究してみては
いかがでしょうか?
一方的な情報発信だと
通用しない時代になったことは
確かだと思います。
「共感」がキーワードだと
私は考えています。
10代は、
本当のことが知りたいのです!