ご無沙汰しております。ヂヤンテイシステムサービスの佐々木です。
ターゲットの絞りやすさ、費用の手軽さからFacebook広告の利用を考えている企業・団体・教育機関は多くなっています。
Facebookページを始めたばかりの場合、少しコンテンツが充実したら、FB広告によってFacebookページへのいいね!を獲得し、「ファン」を増やすことをおすすめします。
Facebookページの「ファン」を増やすことで、ページとしてのブランド力の向上だけでなく、広告費用なしでも、日ごろの投稿のリーチが増えるからです。
そこで、今回は広告出稿する際の予算決定のための唯一の指標である「1日の推定結果」の「リーチ数(以下、推定リーチ数)」「ページへのいいね!(以下、推定いいね!数)」について検証したいと思います。
推定結果の前に、はじめて広告を出す方向けの説明をさせていただきます。(推定結果の本題は「予算検討のために「1日の推定結果」を調べるには」までお進みください。)
広告の始め方は大きく分けて二つ、ここを間違うと後で苦労しますので、気を付けてください。
1つ目は、個人アカウントでの出稿です。
あなたが広告の管理者の場合、個人アカウントでそのまま広告を出すことが出来ます。
FBページの画面左下にある「広告を出す」をクリックし「Facebookページを宣伝」を選択して広告を作成します。
2つ目は、ビジネスマネージャを作成し、そのアカウントから広告を作成する方法です。
あなたが管理するFBページをチーム(複数の管理者)で管理する場合や、複数のページの広告をあなたが管理する場合、「ビジネスマネージャ」を利用することをおすすめします。
個人アカウントとFBページの管理者の立場を切り分けて使いたい場合や、会社のクレジットカードで支払いを行う場合にはビジネスマネージャをご利用ください。
個人アカウントで広告管理を行うと、キャンペーンの途中ではビジネスマネージャへの切り替えが出来ませんので、ご注意ください。
今回はビジネスマネージャについての記事ではありませんので、詳しくはこちらをご参照ください。
FBのタイムラインの流れる通常画面の左下の方に下記画面の項目が並んでいます。
ビジネスマネージャを作成した後で、この広告マネージャをクリックした場合、画面左上のユーザ名をプルダウンすると下にビジネスアカウントが表示されますので、そちらをクリックします。
下記画面の緑色の「+作成する」をクリック。
すると「キャンペーン」画面になりますので、今回の目的である「Facebookページへのいいね!獲得」のために「エンゲージメント」「ページへの「いいね!」」を選択します。
「次へ」をクリックするとようやく本題の「推定結果」を確認できる「広告セット」の画面になります。
まず「広告セット」では、今回広告を出すFacebookページを選択します。続いてオーディエンスを作成します。
オーディエンスとは、ターゲットと同義と取って問題ありません。ここでは「地域」「年齢」「性別」「言語」「詳細ターゲット設定(趣味など)」を設定します。
そして、「予算」を入力します。この時点で下記のように「潜在リーチ」「リーチ」「ページへの「いいね!」」を見ることが出来ます。
このページで「次へ」をクリックし、次の「広告」を作成し、「実行する」を押さない限り、費用は発生しません。こちらの「広告セット」においてさまざまな推定結果をリサーチしていきます。
基本的な用語の説明は「i」マークをクリックするとご覧いただけますので、そちらに表示されない情報についてのみご説明いたします。
「1日の推定結果」は「Facebookページ」「オーディエンス」「予算」、この3つ全てに影響されて算出されます。
ですので、同じ「オーディエンス」「予算」でも「Facebookページ」の「ファン数」や「評価」の違いによって、算出される「推定結果」が変わっていきます。
予算を作成するにあたり、ページへの「獲得いいね!数」の目標を立て、「1日の推定結果」を参考にしながら、1日の予算や広告期間、ターゲットを検討していきます。
この際に起きる問題を私自身が予算作成の際に体験したことを例にお伝えいたします。
FB広告運用の仕事をいただいた際に、クライアントに広告の運用方針を提案するための資料を作るため、ターゲットごと1日の予算に対しての潜在リーチ・推定リーチ・推定いいね!数の表を作成しておりました。
表も8割方まとめた次の日、続きのデータの表を作成しようとしたところ、同じ情報を入力しても、全く違う結果が出てきてしまいました。
どのようなアルゴリズムかは分かりませんが、「1日の推定結果」は、特にオーディエンスの日々の行動の結果、広告への反応に影響されて、刻一刻と変化しています。
私自身、資料作成の際に、1日しか時間が経っていないにも関わらず、あまりの推定結果の違いにかなり戸惑いました。
これはFacebookのシステム上しかたの無いことですので、腹をくくりましょう。予算作成のための資料作成の際には必ず、「〇月〇日現在」のような記録を残しておくことが大切ですし、それくらいしか対応策がありません。
この表はある国のある都市における推定結果と実際に広告を出した一時点での結果をまとめたものです。
2つ目の表は必要箇所だけを拡大させたものです。まず、ご覧いただきたいところは検証日の違いによる、「推定結果(推定リーチ・いいね!)」の違いです。
まずA国A市における12月18日と3月5日の推定結果では、2カ月強の間で少し上方修正がなされています。
そしてB国B市の12月18日と2月28では2カ月間でかなりの下方修正がなされています。
これは、その地域でいままでにどれだけの広告が出されているか、つまりデータの蓄積が多い地域においては推定リーチがぶれにくく、少ない地域ではぶれやすいことが考えられます。
A国A市は経済発展度も高く、実際にFacebook広告の出稿が多いため、推定結果を出すための材料が多くあると考えられます。
一方B国B市はA国と比べると、経済規模も小さく、物価も安いため、広告の量が少なく、私がこの地域にかけた広告結果がそのまま影響して下方修正がなされたと考えられます。
そのため、12月18日の推定リーチの範囲と実際のリーチではminの下の範囲外になっていますが、広告後の2月28日では推定リーチの範囲内に入っています。
推定結果の「ページへのいいね!」は、当該地域でいままでに様々な広告がなされた結果から推定されます。
そして、今回私が実施した地域ではファッションや飲食物など、多くがプレゼントキャンペーンなどと絡めた、気軽にいいね!しやすい広告が大半を占めていました。
今回私が運用した広告は、当該地域の高校生に対して、日本の大学への留学を検討してもらうための広告であったため、高校生等の当事者や関係者を中心にいいね!をしてもらったと考えています。
そのため、推定いいね!に対して、ほぼ下限前後の結果となってしまいました。
今回の記事は広告のコンテンツについての記事ではありませんので、画像やテキストについてのポイントは控えますが、コンテンツの性質によって「推定いいね!」の範囲のどのくらいに来るかを推測するしかないようです。
私自身、広告を実際に運用するまでは、「オーディエンス」「予算」さえ決まれば、競合の状況などで「リーチ数」が決まり、その中でいかにいいね!をしてもらうかが勝負だと思っていました。
しかし、実際に運用してみると、「いいね!」が少ない広告は、「推定リーチ」よりもリーチが少ないことが分かりました。
これは、広告ごとに「関連度スコア」という指標があり、広告が約500インプレッションを獲得すると、ユーザの広告への「いいね!」「シェア」「ダウンロード」などのアクションをもとに、10段階で「関連度スコア」が付き、その「関連度スコア」が高いとリーチが増えるという仕組みになっています。
ですので、同じ「オーディエンス」「予算」でも「関連度スコア」が高いと「リーチ」が伸びて行くというわけです。
今回は、はじめてFacebook広告を出稿する方のために、予算を検討する上での唯一の指標である「1日の推定結果」について、実際に行った結果をもとに検証してみました。
今回の検証でおすすめしたいことは、「まずは下限で予算を作る」です。例えば、目標のいいね!獲得数が1,000。1日の予算が1,000円で、推定いいね!が「25~150」だった場合には、1,000÷25=40日。40日×1,000円で、40,000円を予算にするということです。
これを予算として、これよりも少ない費用で目標が達成出来たら、あなたのコンテンツ制作能力やターゲッティング能力が高かったということになります。
日々システム変更のあるFacebookで運用担当の皆様も苦労なさっていると思います。一つの事例として少しでもご参考になればと思います。
コンテンツマーケティング、Webマーケティングのご相談もヂヤンテイシステムサービスまで、是非お声がけください。