2014.6.30 ヂヤンテイ君

クォリティを求めて。プロが使っている有料写真素材サイト7選!

blog_prophoto

 

こんにちは。撮影の勉強を再開したヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

以前の記事「一覧表付き!無料写真素材サイト紹介記事7選!」で、写真素材を無料で提供してくれるサイトを紹介しました。ブログ記事をメインとしたオウンドメディアを始めるにあたって、無料の写真素材はとてもありがたいものだからです。

 

しかし我々が普段、お客様のコミュニケーションツールを作る上で利用しているは、有料の写真素材サービスです。無料写真素材と違い写真のクォリティが高く、写真の点数も豊富な上、検索機能が優れています。

 

無料写真素材サイトでは、どうしても希望の写真が見つからないこともありますよね。特に人物写真が少ないのが無料写真素材サイトのウィークポイント。そんな時は有料写真素材サイトで探してみることをお薦めします。有料といってもWEB用であれば1,000円以下のものだってあります。

 

今回は有料写真素材サイトの中から、使えるサイトを厳選して紹介します。

 

amanaimages(アマナイメージズ)

アマナイメージズはデザイナーが利用するフォトエージェンシーとして、業界で最も有名なフォトストックサービスです。弊社も前身の「フォトニカ」時代からのお付き合いです。取り扱いコンテンツ250万点。とにかくクォリティを追求した写真が揃っています。

 

アマナイメージズに限らず、有料写真素材サイトで写真を探す上で注意点があります。それはライツマネージド(RM)ロイヤリティフリー(RF)の写真の違いです。写真を検索するとサムネイル画像の1点1点にどちらかの表記がされています。

 

ロイヤリティフリーのものは、サイズによって料金が設定され、ざっと見たところアマナでは1万~4万円。ライツマネージドのものは使用条件によって様々。最低でも2万円します。

会社案内で中面用に1点写真を借りると、3ヶ月使用で3万円、5年使用で10万円です(2014年4月1日ライツマネードStandard料金表より)。

 

amana (600x406)▲amanaimages

 

ロイヤリティフリーは購入すると、何度でも使用できます。ライツマネージドは使い方によって料金が変わり使用期限もあります。その代り写真の使用履歴を調べることができるので、クライアント企業様のライバル社が使用していないかどうかを確かめることができ、バッティングを避けることができます。

 

ライツマネージド画像ページの作品情報欄に「使用履歴を確認する」という文字があります。そこをクリックすると作品使用履歴を確認できます。詳しい情報が掲載されていますが、クライアントの名称はさすがにWEB上には掲載されていません。電話で問い合わせすると企業名・学校名まで教えてくれます。

 

アマナイメージズの写真は、クォリティが高いことから撮影をする時に、デザイナーが撮影カットの参考にすることもよくあります。またカンプ用データのダウロードサービスを使えば、パンフレットやWEBサイトのデザイン案を作成する時にも利用できます。ちなみにカンプは完成見本のことで、「コンプリヘンシブレイアウト(Comprehensive Layout)」の略です。

 

アマナイメージズは既に写真素材サービスだけではなく、動画・音・フォトン等、ビジュアル表現全てをサポートする素材サプライサービスに進化しているようです。

 

Aflo(アフロ)

TVニュースや情報番組、WEB上の報道写真などで「写真提供:アフロ」という文字を見たことはありませんか?そのアフロが、ここで紹介するフォトエージェンシーのアフロです。

 

かなり前になりましたが、よく利用していた頃は、スポーツの写真に強いフォトエージェンシーのイメージがあり、スポーツの学校のパンフレット用によくフィルムを借りました(当時はデータではなくポジフィルムです)。次第に一般的な広告用写真も増えていったのを覚えています。そしていつの間にか報道・出版写真にも強い会社になっていました。

 

aflo (600x390)▲Aflo

 

アマナイメージズ同様、写真はライツマネージド(RM)とロイヤリティフリー(RF)があります。料金体系も似ており、写真のクォリティもアマナイメージズに引けを取らないものばかりです。社長さん自らがフォトグラファーであり、「感動を呼ぶ写真をより多くの人に見てもらいたい」との想いで立ち上げた会社。海外で撮影しながらフォトグラファーのネットワークを築いてきたようで、アフロにしかない写真も多くあるようです。

 

スポーツに強い記憶は間違いではなかったようで、「アフロスポーツ」としてスポーツ撮影分野で専門サービスまであります。

 

アマナイメージズの時とほぼ同じ条件で、ライツマネージドの写真の料金を調べてみました。会社案内で中面用に1点写真を借り5年使用で約8万円でした(2014年6月30日現在)。

 

この場合はアフロの方が安くなりましたが、他の条件でどうなるかは分りませんので、ライツマネージドの写真は条件ごとにサイト上で調べてみてください。

 

アフロの場合カンプ用データは無料。しかもウォーターマークが入らないカンプ用データをダウロードできるサービスまであります。これはいいですね。ウォーターマークは著作権表示のための小さな文字が写真に入るものですが、カンプといえども無い方が助かります。

 

imagenavi(イメージナビ)

フォトエージェンシーでポジフィルムを借りるかプロカメラマンに撮影してもらわないとクォリティの高い写真を印刷物に掲載することができなった時代、紙面の背景デザイン用に雰囲気のあるファンシーペーパーを使いたいと、紙の撮影だけをプロカメランに依頼したことがあります。

 

今でいえばテクスチャー用の画像を自前で用意したという信じられないことをやっていたのですが、そんな経験があったからこそ写真素材のCDが発売された時は感動でした。テーマごとにCDを買えば、100点ほどの画像が使い放題使えるのですから夢のようなことでした。

 

中でもよく利用したのが「素材辞典」シリーズのCDです。ホームページのイメージ画像等で「この写真どこかで見たことがある」と思ったら、「素材辞典」の写真の可能性が高いというほど、普及した素材画像ブランドだだと思います。

 

しばらく経って「素材辞典」の画像がWEB上でも検索できるようになりました。さらに「imagenavi」として新たなサービスサイトとなり、素材辞典以外のブランドも含めた画像検索ができるようになりました。

 

imagenavi (600x405)▲imagenavi

 

「素材辞典」を利用してきた者としては、クォリティ面も安心して探すことができます。検索して探した画像は、その場でトリミングができる機能もついているところが、素材画像に精通したサービスだと思います。「素材辞典」ですからテクスチャーから地図まで、写真を探すというよりも素材を探すという趣が高い便利なサイトですね。

 

アマナイメージズの時とほぼ同じ条件で、ライツマネージドの写真の料金を調べてみました。会社案内で中面用に1点写真を借り5年使用で約7万円でした(2014年6月30日現在)。

 

この条件だけで比較すると、アマナよりアフロ、アフロよりイメージナビで借りる方が安くなります。先ほども書きましたが、他の条件でどうなるかは分りません。ライツマネージドの写真は条件にごとにサイト上で調べてみてください。

 

PIXTA(ピクスタ)

最近このピクスタを使うことが増えました。印刷用としてよく使うサイズ(4000 x 2666px )で注文してもピクスタなら3,240円。写真購入の許可をお客様からもらいやすいからです。

 

ここまでに紹介した3つのサイトでは、ロイヤリティフリーの一番小さなサイズ(WEB用)のものは約5千から1万円。ピクスタなら一番小さなサイズ(WEB用)は540円。この差はかなり大きいと言えます。

 

しかし、よく見ると「ブランド素材」というカテゴリーの中の写真の金額は、これまで紹介した3つのサイト並みの金額でした。ブランド素材は、国内外のフォトプロダクションによる有名ブランドが販売するストック素材です。

 

pixta02 (600x365) ▲PIXTA

 

金額だけでなく、画像の点数も豊富で、クォリティも保たれているからこそ、最近よく使っています。写真はロイヤリティフリーのものだけを扱っているため、使用履歴は管理されていません。安く購入して自由に何度でも使いたいというニーズに対応した新たなサービスだと思います。また、カンプ用のデータが無料でダウンロードできるので安心です。ウォータマークは入っていますが、「透かしなしカンプデータ」の申請もマイページからできます。

 

おもしろいのは、検索した写真ごとにその写真を提供しているクリエイターが分かること。クリエイターによっては自社のサイトへのリンクもあります。クリエイターのサイトに行ってみると同じ写真でも安く買えることがあります。それでもクリエイターを紹介しようというピクスタの姿勢が伝わってきます。

 

ピクスタは情報発信にも熱心です。「ピクスタアンテナ」はこのGentieブログ同様にピクスタのオウンドメディアです。ストックフォトの会社なので、記事に使う画像素材には困らない点が羨ましいところですが、写真だけでなく、全体的に読みやい工夫がされ、洗練されているところを見習いたいと思います。

 

たまたまGunosy経由で辿り着いて読んだ記事が社長さんのものだったこともあり、今までストックフォトサービスとして利用していただけのピクスタを見る目が変わりました。やはり情報発信はとても大事ですね。

 

fotolia(フォトリア)

5・6年前だったでしょうか、お客様が「こんなイラストを掲載したい」とイメージを私に伝えるためにURLをメールに付けてきました。そのURLこそこのフォトリアのサイトでした。イラストの金額を見てびっくりしたのを覚えています。

 

長年ストックフォトサービスを利用してきた者としては、写真素材もここまで低価格になったのかと感慨深いものがありました。価格はサイズによって違い、1クレジットから20クレジットの設定です。

 

1クレジット=185円なので一番小さなサイズの写真であれば185円で購入できることになります。当然ですがすべてがロイヤリティフリー。

 

fotolia (600x393)▲fotolia

 

クレジットは、購入したい分だけ購入するかまとめ買いができます。継続的ににストックフォトを利用するのであれば、まとめ買い(1年間有効)をしておくとお得になるように設定されています。弊社もその度の決済もめんどうなので、まとめ買いをしたのですが、途中でクレジットが足りなくなったり、余りそうだからと、すぐには必要のないものを買ってしまったりしたこともあって、このシステムに若干の不便さを感じました。

 

フォトリアはフランス発の世界的に有名なストックフォトサイトだそうで、様々な国で同様のサービスサイトを運営しているようです。写真の点数もやたら多いようなのですが、日本で日本人のために使う写真のストックという意味では点数が多いとはいえずフォトリアが得意なものから上手に利用する必要があります。

 

それでも無料写真サイトよりは人物写真はありますし、クォリティも高く安いことを考えると、ブログ記事用に購入する目的で探す時に最適かもしれません。

 

驚いたのは、「Fotoliaインスタント」というアプリがあること。何とスマホで撮影した写真をこのアプリで売ることができるようです。確かに今のスマホのカメラは性能が良い。スマホならではの撮影もできる。写真とスマホは切り離すことはできません。

 

誰でも売ることができると言っても、しっかり審査があるでしょう。しかしストックフォトサービスが、マーケットプレイスとしての存在感を強めてきた。そんな感じがしました。

 

 

TAGSTOCK(タグストック)

他では扱っていない写真があるという意味で、この「TAGSTOCK」をこの記事に入れることにしました。運営は一番最初に紹介したアマナイメージズ。初めて見た時は、アマナもPIXTAやfotoliaの趨勢に押されて廉価版サイトを別に作ったのだなと感じました。

 

一番小さなサイズ(WEB用)で500円なので、アマナとしてはかなり安くなっています。

 

扱っているのはもちろんロイヤリティフリーの写真のみ。この「TAGSTOCK」はアマチュアカメラマンも参加可能にしたフォトストックサービスだそうです。そうすると先ほどのマーケットプレイスとしてのフォトリアに似ているとも感じました。

 

アマナらしくクォリティは保たれているようですし、他では見かけない写真を見つけることができると思います。検索結果としてでてきたサムネイルページを下にスクロールし続け最後までいくと自動的に次のページになることに驚きました。スクロールしながら写真一覧ページを次に次に見ることができます。

 

WEB上にある「TAGSTOCK」の情報は、写真を探す側よりも、写真を売る側の立場で書かれているものの方が圧倒的に多く、クリエイター審査があることも分かりました。ストックフォトサービスが時代とともに変容してきているこをとを感じます。カメラマンを目指す人も増えるかもしれないと思いました。

 

ピクスタ同様にクリエイターのプロフィールも掲載されており連絡を取ることもできます。先に紹介したアフロ社長さんの「感動を呼ぶ写真をより多くの人に見てもらいたい」という言葉を使わせてもらうと、「TAGSTOCK」は「感動を呼ぶ写真をより多くの人とシェアしたい」でしょうか。

 

tagstock (600x389) ▲TAGSTOCK

 

このサイトのトップページ画面に、写真を探すための検索窓があるのですが、私はどこに検索窓があるのか、最初に訪問した時すぐに分かりませんでした。すぐに分かるかどうか是非サイトを訪れてみてください。

 

MAINICHI Photo Bank(毎日フォトバンク)

フォトエージェンシー・フォトストックサイトの紹介で、このサイトを紹介するのは私くらいかもしれませんが、実際に利用して役立ったことがあったので最後に紹介します。

 

言わずと知れた毎日新聞の写真データベースです。毎日新聞に日々写真が掲載され、それが蓄積してデータベースとなり、一般に提供されているようです。

 

10年以上前ですが、子どもがサッカーをしている写真を探している時に、普通のフォトストックだと作られた写真ばかりで、お客様が納得してくれませんでした。その時この「毎日フォトバンク」で見つけた写真を見てもらったら一発でOKがでました。「毎日フォトバンク」は報道用の写真なので写真はリアルに決まっています。「毎日フォトバンク」のメリットが分かった仕事になりました。

 

その次に、あえてレトロな文字で、奇抜なテニスの案内を作りたいという話になり、それなら今上天皇と皇后美智子様が出会った時の軽井沢のテニスの写真を使おうと思いつきました。「毎日フォトバンク」という強い味方があったからです。

 

目的の写真はすぐに見つかったものの、使用可能なのかどうか不安になり「毎日フォトバンク」に電話してみました。そうしたら皇室に確認してくださいと言われてしまいさすがにそのアイディアを諦めました。

 

mainichiPhoto (600x407)

▲MAINICHI Photo Bank

 

企業の年史や卒業アルバム、歴史を紐解く写真が必要な時は、この手のサービスに頼るしかありません。

 

当時は一般のフォトエージェンシーより毎日フォトバンクの方が料金が安く、お客様にも喜んでもらえました。今はどうなのかは毎日フォトバンクのサイトでお確かめください。

 

実は、先に紹介したアフロは「毎日フォトバンク」やロイター通信の写真を取り扱っているので、アフロからも写真を購入できます。しかし、アフロの場合は報道関係者向けのサービスになっています。それに対して「毎日フォトバンク」は誰でも購入できるので、貴重なサービスと言えるのではないでしょうか?

 

最後に

有料写真素材提供サイトは他にもあります。

今回省いたのは、どんなに大量のストックがあっても日本人の写真が少ないサイトです。

gettyimagescorbis IMAGESiStockphotoShutterstockなどなど。

 

日本人の写真が中心のサイトでも、写真のクオリティとしてお薦めできないサイトは省かせてもらいました。クォリティが高い写真を素早く見つけるために有料サイトを利用するのですから。

 

私見ながらクォリティ重視で探すならアマナイメージズとアフロだけ利用すれば良いと思います。クォリティもほしいけどリーズナブルなものを探したいのであればピクスタかイメージナビが良いと思います。できるだけ低価格のものを探す場合は、フォトリアとタグストックを探してみると良いと思います。

 

分厚い紙のカタログから写真を探していた時代に比べれば、写真を探すのが楽になりました。それでも写真探しは時間がかかります。有料サイトは検索機能も優れたものが多く、できるだけ素早く目的の写真が見つかるように、絞込み検索にも慣れると時間短縮になります。

 

ポジフィルムを借りていた時代からCD購入へ。そしてWEB上からダウンロードするだけで素材画像が手に入るようになりました。時代とともに環境が変わりましたが、数多くのクォリティの高い写真に助けてもらいながら私どもは仕事をしてきました。そんな感謝の気持ちもこめてこの記事を書かせてもらいました。御社のコミュニケーションツールに是非ともご活用ください。