2019.8.11 ヂヤンテイ君

麹町中学校、工藤勇一校長の教育改革から組織作りを学ぶ02

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日は、昨日の続きです。

 

「未来の教室」と称し、「定期テスト廃止」
「宿題廃止」「クラス担任制廃止」など、
画期的な学校改革を進めている、

 

『学校の「当たり前」をやめた。』
の著者、工藤勇一校長の話に
耳を傾けたいと思います。

 

昨日、耳を傾けた記事では、
「宿題廃止」「定期テスト廃止」など、

 

学校の「当たり前」をどうやめたのか、
その具体的な経緯が紹介されていました。

 

さらに、これらの学校改革を
進めるにあたり、

 

周囲の人たちをどう説得してきたのか
について紹介されていました。

 

教職員と、
「上位目標」を共有したうえで、

 

権限と責任を委譲することが重要だ
というところで昨日は終わりました。

 

本日は、その「上位目標」とは何なのか
についてのインタビュー記事に
耳を傾けます。

 

教育の話がですが、組織を動かすという
意味で、経営者や組織のリーダーにも
学ぶことが多い話がありました。

 

DAIAMOND online:学校で「心を一つにしよう」というスローガンを掲げてはいけない“深い理由”(2019.8.10)

 

 

「上位目標」とは、学校運営の究極的な
「教育目標」のことだとあります。

 

学校にはありますよね。
職員室だったり、生徒手帳の中で
あったりに。

 

多くの学校で「教育目標」を
定めていても、

 

ただのスローガン、お飾りになっている
だけで、本当の目標と思っていない
ケースが多いようです。

 

しかし、麹町中学では、
「教育目標」こそ学校経営の根幹であると
捉え、

 

70年間変わらなかった教育目標を
変えたようです。

 

学校経営の根幹をしっかり定めないと、
改革しようとしても、空中分解
してしまうからです。

 

企業で言えば、ミッションであり、
ブランドメッセージですね。

 

ブランディングというと、
学校経営のイメージから遠くなり、

 

まはた範囲が広がってしまうので、
まず「教育目標」であり、

 

「教育目標」こそ学校経営の根幹
であるとの認識を共有する必要が
あったのでしょう。

 

麹町中学が改めた教育目標は、
「自律 尊重 創造」。

 

「自分で考えて行動できる自律した人間であること」

 

「いろんな人間がいる中で他者を理解して違いを受け止め、その他者を尊重することができること」

 

「他者とともによりよいものを創造すること」

 

社会で生きていくうえで根本的に
重要な力が、「自律 尊重 創造」と
考えたそうです。

 

教育は、「いい世の中をつくる」ために
あると工藤勇一校長は考えています。

 

企業も、「いい世の中をつくる」ために
あるのだと私は思います。

 

その「いい世の中」は、誰かが
つくってくれるものではなく、
みんなでつくるもの。

 

企業が、「いい世の中をつくる」のも、
経営者がつくるのではなく、

 

企業に携わるみんなでつくる
ものでしょう。

 

工藤勇一校長は、「みんなでつくる」
というプロセスがとても重要だと
仰っています。

 

そこで必要なのが対話の技術だと
言います。

 

「対話」という言葉、
昨日紹介した中では、

 

よりよい学校にするために、関係者と
対話を繰り返したという話がありました。

 

これからも分かるように、先ほどの、
「自律 尊重 創造」は、

 

生徒の指導目標のように感じますが、
それだけではなく、大人の目標にも
なっています。

 

対話が成立する基本こそが、
「自律 尊重 創造」なのだ
ということです。

 

深いですね。

 

入試に合格するための知識や、
社会で活躍するためのスキルであれば、

 

今の時代、インターネットもあるし、
学校に来る必要はありません。

 

一斉に授業を受けるよりも、
自宅で個々のペースで学習した方が、
効率が良いとも思えます。

 

だから、学校ではもっと大事なことを
学ぶ必要があるのです。

 

自宅のインターネットだけでは、
学ぶことができないことをです。

 

それでは学校で、
何を学ぶことができるのか。

 

それは、社会には多様な人間が
いるということ。

 

そして、考え方の違いにイライラする
自分がいること知ること。

 

そんな時に、どうすれば良いのか。
それに訓練が必要であること。

 

その訓練の根幹に、「自律 尊重 創造」
の3つがあると言います。

 

ここ何年間で、多様性という言葉が
広く使われるようになったと思います。

 

多様性を受け入れるというのは、
口にするのは簡単です。

 

みんなそれぞれ違うのだから、お互いに
尊重しようなんて言いますね。

 

しかし、そんな違う人が集まって、
ものごとを決めていくとなったら、

 

意見の対立があり、お互いを
受け入れられず、感情的になってしまう
ことでしょう。

 

大人だってそうです。

 

だからその時に、どうするのかが
重要だということです。

 

それは、心の持ちようではなく、
訓練であるというのが、
工藤勇一校長の考えです。

 

自律した人間であることの訓練。

 

他者を理解して違いを受け止め、その他者を尊重する訓練。

 

他者とともによりよいものを創造する訓練。

 

「自律 尊重 創造」です。

 

かなり重要なことを仰っているため、
私なりの微にわたった説明を
させてもらいました。

 

話はまだまだ続きます。

 

また、続きを書かせてもらいます。