出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000010407.html
印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
昨日の日経新聞の広告に、
インパクトのある全面広告がありました。
クラウドソーシングのプラットフォーム、
ランサーズの「#採用やめよう」
というタイトルの広告です。
こちらの記事に、その全面広告と
解説がありますので、
見逃した方は、ご覧になってください。
昨日は、6月1日なので、
経団連が定める新卒採用の「選考解禁日」。
それに合わせて、「#採用やめよう」
人手不足が深刻化しているこのご時世に、
「#採用やめよう」だけでも、
インパクトがありますが、
紙面を上下、逆さまに掲載しています。
印刷用語だと、紙面の上のことを「天」、
下のことを「地」と呼び、
見た瞬間、「まさか、天地が逆?」
と職業柄、感じてしまったのですが、
上の方にしっかり、ランサーズのURLが
小さく記載してあり、
そこだけ正体になっていたので、
意図的に逆さまにしていることを
納得しました。
それにしても、日経新聞の全面広告で、
これをやるのかと驚きでした。
日経新聞の全国版の朝刊全面広告は、
掲載料金2000万円くらいします。
逆さまにする決断をする時、
かなり覚悟が必要だったのでは
ないかと想像してしまいました。
しかし、コピーを読んでみると、
文中の「逆転の発想」の言葉に
アンダーラインが引いてあります。
「採用をやめる」という
逆転の発想を、呼びかける意図で、
逆さまにしたようです。
話題性も狙ったのでしょう。
その証拠にタイトルが、
「#採用やめよう」。
かぎ括弧にハッシュタグ。
ハッシュタグとして、拡散してもらおう
という意図が明確です。
Twitterでは、話題になっていました。
ランサーズのこんな投稿もありました。
渋谷であからさまな #採用やめよう アピールしてる人たちは、ランサーズのスタッフです。見つけたら声かけてください。一緒に写真取りましょう😉 pic.twitter.com/lybeyEHliz
— ランサーズ (@lancersjp) 2019年6月1日
掲載した新聞広告を、これ見よがしに
見せながら、一緒に写真を撮りましょう
と呼びかけ、さらなる拡散を狙っています。
現代風の広告活動であり、
微笑ましくもあります。
この広告手法って、見習う点が
あるなと思いました。
紙面は、写真もイラストもなく、
コピーだけです。
仮に、逆さまにしなくても、
とてもインパクトがあります。
真っ正面で受け止めてほしいこと、
伝えたいことがあるなら、
コピーだけ良い。
社会性を帯びた内容であればあるほど、
この方法論が、
一石投じることになる。
そして、ハッシュタグマーケティング。
企業が社会に役立つために存在する
のであれば、そこを明らかにして、
メッセージにする。
ド・ストライクの球を投げるだけ。
すぐに、専門学校でこういうDMを
作ったらどうかと考えてしまうのですが、
毎回ではなく、年に数回、
こういうメッセージ訴求DMにして
みても良いのではないかと思います。
デザインはコモディティー化、
似たようなデザインとメッセージが
溢れる時代、
これくらいのインパクトがないと、
広告としての力を持たないのだと
思います。
奇をてらうインパクトではなく、
本気さというインパクト。
その上で、ハッシュタグをつけて、
拡散してもらえるような内容であれば
なお良いでしょうね。
DMにハッシュタグを掲載する話は、
以前も記事にしたことがあります。
UGCの活用という意味でも、
また、ファンマーケティングという
意味でも有効だと考えています。
その代わり、練り練った企画で、
ハッシュタグを考えなければ
逆効果になってしまうかもしれませね。
ランサーズの広告も、
『#採用やめよう』プロジェクトの一環です。
今回のランサーズの「#採用やめよう」は、
当社もそうでうすが、
中小企業にかなり刺さったのではないかと
思います。
人が少ないのであれば、発想を変える
しかないと考えていた会社も
多いでしょうから。
働き方が多様になり、
就職という概念に固執しない
時代になっていると思います。
ランサーズの「#採用やめよう」は、
時代を象徴する広告として、
広告史に残るのではないでしょうか。
時代を読み、頭を柔軟にし
やっていきましょうね!