印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、
マーケティングの歴史の続きとなります。
昨日からマーケティング4.0に入りました。
本日は、フィリップ・コトラーが
『マーケティング4.0』の中で提唱した
5A理論についてです。
マーケティング4.0は、
昨日見てきたように、
スマートフォン・モバイルにより、
常にネットにつながっていることが
できるようになった
現代における
マーケティングの在り方となります。
ネットにつながっているということは、
常に、相互のコミュニケーションが
可能な状態ということです。
5A理論は、そんな時代における
購買行動モデルです。
先週、マーケティング3.0の時代の
購買行動モデルについて
紹介したばかりです。
この続きのような話となりますが、
コトラーは、購買行動モデルとは
言わず、
「カスタマー・ジャーニー」と
表現しています。
5A理論が提唱するステップは
以下です。
A 認知(Aware)
A 訴求(Appeal)
A 調査(Ask)
A 行動(Act)
A 推奨(Advocate)
この各段階において、
顧客を導く施策をしていく
ということになります。
考えられるタッチポイントは
こんな感じでしょう。
●認知 広告、口コミ
●訴求 ブランディング、口コミ
●調査 レビュー、口コミ、お問合せ
●行動 店舗、ECサイト
●推奨 SNS、口コミ
タッチポイントだけではなく、
それぞれの段階における
顧客の行動、競合他社との
比較もできるということです。
5A理論は、電通のAISAS(アイサス)
に近いなと思いました。
A 注意(Attention)
I 関心(Interest)
S 検索(Search)
A 購買(Action)
S 情報共有(Share)
検索、情報共有というインターネット
行動に限定しているとろが、
5A理論と違うところで、
5A理論は、インターネットに限定せず、
リアルとインターネットを飛び越えて
検討ができるで、
活用できる業態が多いのではないかと
思いました。
マルチチャネルの検討にも良いですね。
カスタマー・ジャーニーは、
WEBサイトにおける
顧客の購買行動プロセスとしての
説明もありますが、
リアルの場で検討するものでも
あるのですよね。
それは、この記事の時に理解しました。
5A理論では最後が「推奨」。
買ってもらって目標達成ではなく、
推奨してもらうことが、
必須項目となっています。
AISAS(アイサス)の最後の
「情報共有(シェア)」よりも、
ロイヤリティが高くないと、
推奨にまではなりません。
コトラーは、「BAR」
(Brand Advocacy Ratio/ブランド推奨率)
という新たな指標まで提示したようです。
マーケターも、営業マンも、
店舗運営者、ECサイト運営者も、
購入してもらうことをゴールにせず、
リピートしてもらうこと、
推奨してもらうまでも、
明確に意識することの重要性が、
カスマタージャーニーという
表現に込められていると思います。
『マーケティング4.0』では、
伝統的マーケティングが、
認知と関心の構築に、
大きな役割を果たすことになる
とあります。
認知から推奨までの段階で、
伝統的マーケティングと、
デジタルマーケティングの役割が
入れ替わっていく図がありました。
そして、
「デジタルマーケティングの最も重要な役割は、行動と推奨を促すこと」
とあります。
ということは、インターネット広告は、
認知を目的としたものではなく、
ネイティブ広告や、
コンテンツマーケティングなどで、
行動と推奨を促すことを目的した方が、
効率が良いということになります。
リアルとデジタルの組み合わせ施策も、
5A理論をベースに検討すべきでは
ないかと思えてきました。
マーケティング4.0では、
「究極の目標は、顧客を感動させて忠実な推奨者にすることである」
と明言しているようです。
5A理論を書きながらも、
本日は勉強になりました。
次回も、マーケティング4.0の時代に
登場した、マーケティング概念を
見ていきたいと思います。