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お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日は、昨日の続きです。
マーケティング2.0の後半、
1980年代に登場した
マーケティング用語、
マーケティング概念を見ていきます。
まずは3C分析です。
何度か使ってみたことがありますが、
経営コンサルタントの大前研一さんが
提唱したことを初めて知りました。
1982年に刊行された英文著作
『The Mind of the strategist: The art of Japanese business』
によって、広く世界に
知られるようになったようです。
昨日の「AMTUL(アムツール)」も
提唱したのは、日本人でしたね。
この時代のマーケティンの概念は、
ほとんどがアメリカで提唱された
ものと想像していたのですが、
この時代は、確かにアメリカが経済的は
失速していた時代で、
日本が経済成長を達成し、バブル経済
に突入しようとしている時期。
『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の
初版発行は1979年でした。
日本も影響力を与える時代に
なっていましたね。
3C分析は、環境分析のフレームワークです。
Ccustomer 顧客・市場
Competitor 競合相手
Corporation 自社
このの3つの視点で、
分析を行う方法のことです。
Corporationは、一般的には、
Companyとするケースが多いようです。
どんな経営戦略であろうと、立場の異なる、
この3者を考慮しなければならず、
3者が相互に影響し合う関係を
分析していくことになります。
Customer→Competitor→Companyに
分析していくことが鉄則となっているように、
顧客を前提に考え、競合に勝ち抜くという
マーケティング2.0考えそのものですね。
最近の資料では、3C分析を
価格設定に利用する例も紹介されているように、
自社が有利となるポジションや
課題を発見することができます。
いわば、勝ち残りの条件を見出だすということで、
KSF(Key Success Factor)=「成功のカギ」
を見つけ出した上で、
なぜ購入に至るのかという
KBF(Key Buying Factor)=「購買決定要因」
まで考えるのが理想です。
最近は3C分析に、Channel(チャネル)や、
Co-operator(協力者)を加えて、
4C分析とする場合が増えてきています。
そして、もう1つ有名なところで、
バリューチェーン分析も、
この時代に提唱されています。
1985年に出版された
マイケル・ポーター教授の著書
『競争優位の戦略(Competitive Advantage)』
の中で用いられて、有名になったようです。
競争優位の戦略というタイトルからも
分かるように、
企業の競争優位性を高めるための分析で、
原材料の調達→製造→販売→保守
この流れを連鎖(チェーン)と捉えて、
モノと価値(バリュー)が連鎖している
と考えます。
技術開発、人事・労務管理などの
サポート活動も含めて、
高い付加価値が生み出されている、
または問題がある工程を把握します。
自社の強みと弱みを理解する
ということですね。
もう1つ、各工程にかかるコストを
把握する分析もします。
自社の活動を分析して、
価格競争力と、付加価値を最大化して
いこうというもののようです。
製造業に限らず、
あらゆる企業で適用できる
ということになっています。
3C分析は、以前みた5フォース分析
に近いものがありますね。
しかし、3C分析は、シンプルでありながら、
様々な視点から、分析ができ、
優れたフレームワークだと思います。
バリューチェーン分析は、
これまでのマーケティングの流れを見る限り、
とうとう自社の活動まで分析対象に
なったのだと思いました。
よく考えれば、当たりまえのことですが、
これがしっかりできている中小企業は、
少ないのではないかと思います。
この後の時代となりますが、
VRIO分析にバリューチェーン分析
を活用するようになりますね。
VRIO分析については、次の機会に。
3C分析、バリューチェーン分析
が提唱された時代、
顧客・市場を大前提にして、
いかに競合との競争に勝ち抜くか、
それが、大きなテーマとなっていた
のだなということがよく分かります。
まだまだ、1980年代に提唱された
マーケティングの概念があるようなので、
またこの続きを書かせてもらいます。