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お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。
本日も、マーケティングの歴史
の続きです。
昨日は、マーケティング2.0から、
1970年代に登場した
マーケティングフレームワークを
中心に見てきました。
本日は、マーケティング2.0の時代に
登場したマーケティング用語、
マーケティング概念を見ていきます。
まずは、戦略的マーケティング。
マーケティング2.0になり、
消費者志向、差別化視点のマーケティング
の登場によって、
事業ドメインの策定などにも
マーケティングの力が必要となり、
これまでの製品中心のマーケティングと
区別するために、生まれた言葉のようです。
1950年代に、経営者的な視点から
マーケティングを行おうという、
「マネジアルマーケティング」という
概念も生まれた話を以前書きましたが、
これに近い考え方だと思いました。
次は、1971年にフィリップ・コトラーに
よって提唱された
ソーシャル・マーケティングです。
これを調べながら、時代背景がよく
見えてきました。
1960年代に、
企業のマーケティング活動に対する
社会的批判がコンシューマリズムという
かたちで現れていたようです。
コンシューマリズムは、
「消費者主義」「消費者保護運動」と
訳されます。
当時は買わせるための強引な販売やプロモーションが行われていた。また、企業目標達成のために、消費者ニーズやウォンツを明らかにし、いかに効率的にそれらを喚起したり、応えたりするか、ということのみに腐心する企業がほとんどだった。ところが、製品やサービスそのものが消費者や社会に対する配慮が欠けていたりしたこともあり、「消費者主義」「消費者保護運動」と訳される「コンシューマリズム」が台頭した。
Wikipedia:ソーシャル・マーケティング
これを読んで分かったのですが、
マーケティング2.0は、
マーケティング1.0の反省から、
一斉に浸透し、潮流が変ったっていった
のではないかということです。
以前にも書きましたが、この時代は、
産業廃棄物による公害問題や、
食品添加物の問題が浮上していました。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』の
出版も1962年。
ソーシャル・マーケティングは、
そんな時代背景から、
社会との関わりを重視する
マーケティングの考え方として
提唱されたようです。
マーケティングを社会問題の
解決にも応用しようという考えです。
そのため、この場合は、
企業経営の視点のみから、
マーケティング活動を行う
「マネジリアル・マーケティング」に
対抗する考え方ということになります。
一方で、ソサエタル・マーケティング
という概念も提起されたのがこの時代。
Societal(ソサエタル)は、
社会的意義があるということ。
ソサエタル・マーケティングは、
マーケティングを、社会的利益 、
福祉の実現 、環境保全、生活の質の向上
の確立につなげようという考え方。
これは企業のCSR活動に通じる
考え方であり、
マーケティングを非営利活動にまで
広げていく考え方が、
ここでできたということのようです。
次に、サービス・マーケティング。
製品中心のマーケティング1.0から、
マーケティング2.0となり、
情報、金融、旅行業、飲食業など
サービス商品を対象にした
マーケティングへのニーズが
生まれたようです。
当社もサービス業なので、4P分析
がしっくりこない。
そんな歯がゆさを感じていた業界が、
新しい視点を求めたものと想像できます。
では、サービス商品の特徴は何か、
形がない、
生産と消費が同時に発生、
品質を標準化することが難しい、
保存ができない、
これらの特徴に対して
マーケティングを行うことが、
サービス・マーケティング。
いわゆる7Pが、
サービス・マーケティングの
ことだったことが分かりました。
4P分析に、以下の3Pをミックスして
戦略を組み立てるものですね。
参加者(participants)
物的な環境(physical evidence)
サービスの組み立てのプロセス(process of service assembly)
そして、マクロ・マーケティング。
マーケティングを、企業の活動
としてのみならず、
業界全体や一国の経済全体における
1つの機能として捉える見方だそうです。
PEST分析などの、マクロ環境分析の
ことではなく、マーケティング活動に
おける社会への影響を明らかにし、
社会全体を意識することで、
企業のマーケティング活動を
改善していくことを目的としたようです。
マクロの視点を取り入れ、
ミクロの企業マーケティングを考えて
いくということのようで、
この時代は、やはり製品中心の
マーケティング1.0の時代の反動から
新たな考え方が生まれているようです。
マーケティング1.0の記事のタイトルで
「マーケティング概念の拡大」と
書いてしまったのですが、
この記事こそ、「マーケティング概念の拡大」
とすべきだと思いました。
さあ、タイトルをどうしようか?
ということで、本日は終わりにします。