2019.2.28 yamada

完全データの道(番外編) 「面付けの基本」

 

こんにちは、プリプレス部の山田です。

今回は完全データの道(番外編)という事で知らなくても問題はないけれども知っていたら便利かも??!という事を書いて行きたいと思います。

 

そんな番外編第一弾は「面付け」についてです。

 

 

面付けとは

面付けとは、1枚の紙に複数のデータを配置し、同時に印刷する事です。

 

当社では菊4裁(318×468)のサイズまで印刷できるので、A4なら2面、A5なら4面付け合わせて印刷する事ができます。

更に、それ以下のサイズであれば面付けの数を増やして印刷する事が出来ます。

 

※配置の方法は色やサイズ、紙目、印刷後の加工(断裁や製本)によって変わってきます。

 

ドブ

面付けして印刷するとき必要となるのが「ドブ」です。

「ドブ」とはデータを作成する時に作る塗足し部分にあたります。

 

基本は塗足しと同じく3mmで作成します。 なので、2つのデータが隣り合っている場合、3mmずつの塗足しで6mmのドブができ上がります。

紙やデータのサイズ、印刷・断裁の事を考慮して3mm以下にしたり、3mm以上のドブを付ける事もあります。
3mm以上開ける場合は、印刷用紙に収まるならばどれだけ空けても問題ありませんが、3mm以下にする場合は断裁の事も考えて最低2mm(塗足しが各1mmずつ)は必要と考えておきましょう。

 

最終的には切り落としてしまう部分ですが、断裁がズレた時、隣接するデータの模様が入り込んでしまうのを防ぐのに必要となってきます。

 

 

背面が白、又は同じ色・模様の連続の場合、断裁時にズレが起きても不要な模様や色が出てくる事はないので、この場合ドブは作成しなくても問題ありません。

基本的に面付けは、ドブさえきちんとしていればそんなに難しい事ではありません。

 

 

ただ、Illustratorでデータを複製して面付けする時には、デザイン内のオブジェクトがズレたりしない様、気を付けましょう。

 

 

最後に

面付けをした時にちょっとだけ手を加えるとしたら、『同じ色(近い色)はなるべく近い位置に配置する』という事です。

 

印刷をしていると、どうしても上下左右で色ムラが出てしまうので、同じ色同士が近い位置にあると、その分色は合わせやすくなります。

 

ここで注意をしなくてはならないのは、「全てのデータをこの様に付ければ正解。」というわけではない所です。

 

印刷時の色合わせや、印刷後の加工の事も念頭に入れて面付けをしなければなりません。 面付けをする場合は一度、印刷所や加工所に確認するのがベストです。

 

上記で説明した面付けは単純に1枚の紙に無駄なく印刷するためのものなので、 ページ物の冊子等を作成する場合の面付けはまた変わってきます。

 

ドブ等の基本は同じなのですが、製本の加工によって面付けの方法もまた変わってくるので様々なパターンがあります。 次回はそれらを説明していこうと思います。