こんにちは。ヂヤンテイシステムサービス代表の小澤です。
専門学校様を中心に、学校様とのお取引が多いのも弊社の特徴となっています。そのため、弊社から情報発信するこのブログに、「学校広報」のカテゴリーが必要だと考えていました。
僭越ながらも20年間、お客様と一緒に学生募集活動を行ってきたという気持ちがありますので、若者が集う学校という環境への愛着も並々ならぬものがあります。
そんな私どもの第一回目の「学校広報」カテゴリーの記事で取り上げるのは、
「ツイキャス」です。
これが案外、来校促進につながる強力なツールなのです。
「ツイキャス」は「Ustream(ユーストリーム)」や「ニコニコ生放送(以降ニコ生)」と同様の、インターネット・ストリーミング放送です。ライブ動画配信サービスという表現の方が分かり易いかもしれません。
インターネットで動画を見ることができる「Youtube(ユーチューブ)」をご存じの方も多いと思います。同じ動画配信のため、Youtubeとこのライブ動画配信サービスの違いが分かりづらいという方もいらっしゃると思うのですが、いかがでしょうか?
念のため、ここから説明させていただきますと、Youtubeは録画された動画を自由にWEB上にアップでき、見てもらうことができるサービスです。それに対して上記のライブ動画配信サービスは、録画ではなく生放送ができる点が大きな違いです。
テレビの場合で比較すると、テレビのニュース番組で見る国会の審議の様子は、録画して編集したものです。NHKで行っている国会生中継が、ライブ動画配信ということになります。
ニュースになっても生中継でも、同じ議員が同じ答弁をしているので、何も違いはないとも考えられるのですが、大きな違いがあります。それは、編集しているか編集していないかの違いです。
Youtubeにアップされている動画は、録画された動画ファイルがアップされているのであり、仮に何も編集しないとしても、リアルタイムで配信されている動画ではないため、編集可能なフィルがアップされていると考えて良いと思います。
今では大学・専門学校様でも、宣伝用の動画を作りYoutubeにアップしているところも増えてきました。宣伝のために動画をアップするのですから、出願に結び付ける意図のもと編集するのは当然だと思います。
それに対して、ライブ動画配信サービスの動画は、リアルタイム中継なので、絶対に編集されていないという了解のもと見る動画だということになります。編集しないでそのまま学校の様子等を放送したら、見てほしくないものまで映ってしまうかもしれません。
それにどんな価値があるのかというと、動画を見る相手の立場になれば分かります。それは「編集していない」という透明感です。
宣伝用の動画を見ても、見ている高校生からすれば、「宣伝だから」という気持ちが潜在的にあります。しかし、生中継であれば嘘や偽りの入る余地がありません。等身大の学校、着の身着のままの素の学校を見ることができます。
そうです。「普段の学校の姿を見て感じてよ!」
これが、ライブ動画配信サービスでやることです。
ツイキャスは、スマートフォンで手軽に動画配信ができるサービスです。Ustreamやニコ生と同様のサービスとなりますが、これらの違いを見ていきましょう。
まずはユーザー層の違いです。Ustreamは30代から上の男性利用者が多く、10代の利用者は比較的に少ないため、18歳人口をターゲットにする大学・専門学校様向きではありません。
ニコ生は10代、20代の若年層の利用が多いのですが、Ustreamと同様に男性の利用者が多いという特徴があります。また10代よりも20代の利用者が圧倒的に多いようです。
ツイキャスは24歳までのユーザーがほとんどで中高生が中心のようです。「中高生に人気」と聞くだけで、学校広報に長らく携わってきた私は、興味津々となってしまいます。
メインユーザー層の情報は以下で調べさせていただきました。
※Ustream Asia代表 中川具隆氏が語るUstreamの今と未来
※ユーザーは年々倍増、誰でも「キャス主」にツイキャスが目指すリアルタイムコミュニケーション
あくまでも学校広報という視点から見ると、Ustreamユーザーはターゲットが異なり、ニコ生やツイキャスの方がターゲットの目に留まる確率が上がります。
ニコ生ユーザーは、20代が圧倒的なようですが10代・20代が中心なので、大学・専門学校様のターゲットからずれてはいません。しかし、しつこいようですが、あくまでも学校広報という視点から見ると、ニコ生にリアルタイムにつく視聴者のコメントが気がかりです。
ニコニコ動画やニコ生をご覧になったことがある方はお分かりだと思いますが、画面上に右から左にテロップ状に流れていくコメントが入ります。リアルタイムで視聴者がコメントをつけられるため、視聴者同士の感情・感動を共有できたり、他の人がどんな気持ちで放送を見ているのかが分かります。
この独自のコメント機能がニコニコ動画とニコ生の大きな特徴であり、人気を博した1つの理由ともなっているようです。しかしながら、視聴者のコメントの中には、誹謗中傷的なネガティブなものも含まれる可能性があります。
いわゆる「荒らし」が入ってくる可能性も高く、ひやかしのようなコメントが混ざることも予想されるため、大学・専門学校様が利用するには適していないのではないかといのうが私の見解です。屈託のない意見を言える場所としての価値はもちろんあると思いますが。
ニコ生は若い視聴者が多く、今では国会の生中継や選挙前の党首討論会を公式生放送としてニコ生で中継しているほど、社会的に認知されているので、視聴者が多いというのが最大の特徴になると思います。
しかし、学校にとっては、学校に興味がある人に動画を見てもらえれば良いのです。ひやかしをするような方に見てもらう必要はありません。
だから「ツイキャス」なのです。
学生のツイッターのタイムラインを眺めていると、「モイ!iPhoneからツイキャスで配信中 」という言葉の後にURLが示されている投稿を見かけます。そのURLをクリックすると「TwitCasting」というページが表示され、動画配信をやっています。これが「ツイキャス」です。
ツィッターはリアルタイムに近い投稿を見ることができるため、生中継をする「ツイキャス」サービスとは、とても相性が良いことになります。Ustream、ニコ生のコメントもツィッターに同時投稿でき、ライブ動画配信サービスとツィッターは切っても切れない縁で連携しています。
ツイキャスがスタートしたのは2010年の2月なので、Ustream、ニコ生に比べると後発になるのですが、後発だけに、最初からスマートフォンで配信することを前提にしたサービスとして展開しています。
アプリをダウンロードすれば、ツィッター(またはフェイスブック)のアカウントを利用してログインするだけです。動画を見る側ではなく配信する側になるのも、アプリを起動させたらワンボタンだけです。
スマートフォン片手にボタン1つで、通信環境も設定も何も気にせず、生中継ができてしまいます。それくらい手軽なのです。学生が買い物していたり、メイクしているところを中継し、中継動画についたコメントを読み上げて会話していたりします。
スマートフォンユーザーをターゲットにしているため、動画ながら3G回線でスムーズに視聴できるように設計されています。Wi-Fi環境がなくても、スマホ1つあればライブ中継ができ、視聴者も3G回線でフラストレーションなく動画配信を見ることができます。
しかもツイキャスは、かわいいイラストを使っていることからか、動画配信をするキャス主は10台の女性が目立ちます。10台の女性が生中継していれば、男性も女性も見ることになります。4月8日の入学式の頃から2週間、視聴者が40%も減ったという実績があるくらい、中高生に人気のサービスになっています。
ツイキャス視聴者のコメントは、動画を見ながらツイキャスのコメント欄に流れていくのですが、同時にツイッターの投稿にもなり、中継中の動画ファイルのURLがつくツィートになるため、中継情報が拡散していきます。
また、そのコメントも「荒らし」が少ないのが大きな特徴です。
ツイキャスを見るだけなら、ログインしていなくても誰でも見ることができます。しかし、コメントができるのはログインしている人だけです。ツィッターやフェイスブックのアカウントを使ってしかログインができないため、コメントしている人を特定できます。
仮に「荒らし」コメントが入ったら、ツィッターやフェイスブックのアカウントをブロックしてしまえば二度とコメントができなくなります。
だからこそ、ツイキャスは学校に向いているのです。先ほども書きましたが、視聴者は学校に興味をもっている関係性が深い人たちだけでいいのです。
ということは、資料請求者に視聴者になってもらう活動をすれば良いということです。実際にある専門学校様で自分でカメラをもって中継したところ、その後の来校者が大幅にアップしたという成功体験があります。
単に、ツイキャスを使ってライブ中継すれば、来校者が増えると言っているのではもちろんありません。結果をだすためには、ライブ中継をするための準備と方法があります。ツイキャスの上手な活用方法ですね。
実際にやってみると、個人のライブ配信と違い、「荒らし」どころかコメントも入りませんでした。何度かライブ配信を重ねて常連さんを作らない限り、コメントも入らないかもしれません。
コメントが入らないと配信をしている情報が拡散していかないため、視聴者数も少なくなってしまいますが、それは的確な活動をすればカバーができます。
あくまでも学校に興味を持ってくれている人に見てもらえばよく、視聴者数を増やすことだけを目的にする必要はありません。
この続きは、次回の記事に書かせていただきます。