こんにちは。ヂヤンテイシステムサービス代表の小澤です。
みなさん、「アースデイ」という日をご存じでしょうか?日本語にすれば「地球の日」。「東京都民の日」は知っていても「地球の日」があったなんて、私も5年ほど前までは知りませんでした。
実はこの間の4月22日が、「アースデイ(地球の日)」だったのです。
「アースデイ@東京多摩」サイトにあった説明文がとても分かりやすかったため、引用いたします。
日本でも大都市だけでなく全国各地で、アースデイを祝したイベントが開催されているようで、代々木公園で大々的に開催されたフェスティバルが「アースディ東京2014」という名前でした。
以前から気になっていたこのイベントに、初めて参加してみました。
「アースディ東京2014」の開催日は、4月19日(土)、20日(日)の2日間でした。4月22日のアースディ前後の土日に開催されているらしく、「アースデイ名古屋」などは、次の週の4月26日(土)、27日(日)だったようです。
「アースデイ東京」は10万人もの人が訪れるイベントに成長しているようで、いったいどんなイベントなんだろうと以前から興味津々でした。
4月19日(土)の午後、原宿駅はものすごい人ごみ。誰もがみんなアースディに向かうものとは限らないと思いますが、代々木公園方面に人ごみの移動の流れがありました。
会場は代々木公園なので間違いようがありません。明治神宮の隣の中央広場があるあの代々木公園。頭の中はそんなイメージ一色でした。
しかし、中央広場を目指して代々木公園に入ったものの、にぎやかなイベントをやっている気配がありません。昔「ほこ天(歩行者天国)」をやっていた道路をはさんで向い、体育館やNHKがある方はにぎやかそうな気配がありました。
駒沢公園のことを考えれば、通りをはさんでも大きな公園のエリアであるというケースも納得でき、NHKがある方までが代々木公園だったのだと悟りました。渋谷公会堂から先にあるNHKの横、けやき並木から野外音楽堂の方までがアースディの会場でした。であれば渋谷駅から行っても良かったのでした。
■代々木公園園内マップ
▲東京都公園協会ホームページより
代々木公園は、道路を挟んで森林公園(北側)と、陸上競技場・野外ステージのある広場地区(南側)に分かれているそうです。
後から分かったのですが、森林公園の方の参道橋口近くにも「アースディいのちの森」という別会場があったようで、この場合、小田急線の「参宮橋駅」からが便利です。
お蔭様で、久しぶりに森林公園の方を散策することができ、それはそれで良かったなと思いつつ、やっと会場の入り口まで来ることができました。
広場側からアースディ会場に入ることになりましたが、こちらから入ってもすぐアースディ本部のブースがあったので、イベント全体の情報が掲載されているパンフレットをもらうことができました。
そしてそのすぐ近くに「ごみゼロステーション」なるものが。アースデイイベントは、マイ箸・マイ皿・マイカップなど、マイ食器持参という話は聞いており、この手のイベントが終わって大量のゴミが残るようなことをせず、ごみをゼロ、廃棄物を削減、100%リサイクルなどを目指してイベントを運営しているようです。
すぐ近くに野外ステージがあり演奏が始まっていたので、まず気になってしまい立ち寄りました。OKIさんというアイヌ民族出身のミュージシャンが、カラフト・アイヌの「トンコリ」という伝統弦楽器を演奏しているようでした。
とにかく会場の中は人であふれ、食器を持って歩いている人が多いのため、歩行者にぶつからないように意識して歩くことに。やたらと飲食系のブースが立ち並んでいるなあと思ったら、入ったところが、ちょうど「農、食、フェアトレード、平和・国際貢献」というゾーンだったようです。
会場を歩いているうちに、同じテーマのブースが並び1つのエリアを形成していることが分かってきました。パンフレットにあったエリアの名称が以下です。
来場者が興味ある活動にアクセスしやすくなっているのだなと思いました。関心あることがあれば、1つのテーマゾーンのそれぞれのブースを丹念に立ち寄ってみるというのも手だと思います。
それにしても、どこのブースもたくさんの人が入っていました。様々な社会的課題や取り組みに意識が高い人もいるのでしょうし、アースデイの活動全体に賛同している人もいるのでしょう。そしてこういうエコロジカルなイベントの雰囲気が好きな人、食べ物目当ての人もいたのでしょうが、それでいいのだと思いました。
初めて参加のアースデイ東京だったので、私は全体を眺めてきました。「だれもが自由にその人の方法で、地球環境を守る意思表示をする国際連帯行動をする」のがアースディフェスティバルだと聞いていたので、どんな意思表示があったのか、少しだけ紹介したいと思います。
なにしろ、80を越えるNPO・NGO団体、30超の協賛企業ブース、オーガニックやビーガン料理などを提供する35の店舗など、アースデイ東京史上最高の400を超える店舗が出展とありましたので、今まで知らなかった活動に出会うことが楽しみでした。
「友産友消(ともさんともしょう)」という言葉あるようです。自分が食べるものを誰が作ったか分からなくても平気、食糧なんていつでも手に入る、そんな驕りはよくないですよね。
ネパールミュージシャンの招聘や普及活動、ネパールでの小学校建設や子ども病院のへの支援「チョウタリの家」。ネパールの民族楽器や小物やアクセサリーを販売していました。
竹から生まれた天然抗菌繊維「TAKEFU(竹布)」。確かに竹や笹は、おにぎりを包むなど食べ物の保存に使用されてきたことを思い出します。
誰だって家を作ることができる「Human House」。
アースデイの実行委員長はC.W.ニコルさん。「C.W.ニコル・アファンの森財団」のアファンとはウェールズ語で”風の通るところ”だそうで、森の再生、里山の再生はとても興味があります。
弊社もご近所、錦糸町に越してきた「東京環境工科専門学校」。
「原発の国民投票」もやっていました。2日間合計、賛成101、反対1093、 分からない139と報告されています。
アースデイ東京のパンフレットを担当しているのが「サンエー印刷」。私もエコ印刷プランナーの研修を修了していますので名刺交換させてもらいました。
このパンフレットの紙は中越パルプさんの「竹紙」。印刷方法は「水なし印刷」なのでパンフレットからしてとってもエコです。さすがアースデイのパンフレット。
ひときわもり上がっていたのが「アースデイwithマイケル」。マイケルの平和と地球へのメッセージを継承する活動のようです。「アースディ東京2014」の今年のテーマは、
こ の 地 球(ほし) の 声 に 耳 を 澄 ま そ う。
マイケルのような繊細な感受性の持ち主は、地球の声を聞き取ることができたのでしょう。3.11以降、ミュージシャンの環境に対する活動は目を見張るものがあります。音楽を通じて命を守る本質を知っているからなのかもしれません。
初めての参加ながら、私には1つだけ目的がありました。ちょうど「トランジションタウン」という言葉知り、神奈川県の藤野という街がトランジションタウンとして有名になってきていることが分かりました。
調べていると、そこには「シュタイナー学園」まであることが分かり、興味のレベルがぐーんとアップしてしまったのです。ご存知の方もいるかもしれませんが、『ミュンヘンの小学生―娘が学んだシュタイナー学校』『ミュンヘンの中学生―シュタイナー学校の教室から』という本があります。私は若い時に読んでとても衝撃を受けたました。
ドイツのシュタイナー教育について書かれている本なのですが、日本でもシュタイナー教育のようなものが広がれば良いなと思っていました。アースデイの会場で「シュタイナー学園」の方と話ができたことがとても収穫でした。
それぞれのブースだけでなく、トークステージのプログラムも充実しているようでしたが、ブースを見学するのが精いっぱいでした。アースデイイベントの雰囲気や状況は今年分かったので、来年はホームページを見ても理解が早くなると思います。
ちなみに、今年の「アースデイ東京2014」のホームページは、しばらく残っていると思います。内容を確かめたいという方がおりましたら参考にしてください。
また、実行委員会の様子、設営作業の様子をツイキャス中継していたようで、ツイキャス履歴で確認することができます。
音楽が好きなのでどうしてもメインステージが気になります。しかも尾崎亜美さんがステージに。子どもの頃に聞いた『マイ・ピュア・レディ』『オリビアを聴きながら』を生で聴くことができました。どうせなら『春の予感』も歌ってほしかった。
尾崎亜美さんステージの写真は出せないと思いますので、手前の子どもがメインの写真で。大人から子どもまでが音楽を楽しんでいました。リズミカルな『天使のウィンク』で踊りだした子どもがちらほらといました。
音楽がきっかけで踊り出すように、アースデイ東京をきっかけにアクションをおこす!ムーヴメントが生まれる瞬間を共有します。
と、パンフレットに書いてありました。
お昼頃までは晴れていて気持ちが良かったのですが、尾崎亜美さんステージが始まる頃に、急に寒くなってきました。尾崎亜美さんも肩だし衣装で失敗したとこぼしていました。少し待てば加藤登紀子さんも見ることができたのですが、尾崎亜美さんのステージ終了で会場を去ることにしました。
しかし、やはり音楽は会場の雰囲気を盛り上げます。2日間終日多彩で本格派のミュージシャンが出演されたようです。無料で目の前で見ることができるのが良いですね。
メインステージでは音楽だけでなく、こんな呼びかけの時間もあったようです。
先月のことですが、憲法9条がノーベル平和賞にエントリーされたというニュースがありましたよね。確かに戦後70年近く、戦争放棄をうたう憲法9条を保持し続けてきたのですからノーベル賞ものかもしれません。
憲法改正の動きがある中、9条がノーベル賞を受賞できたら素晴らしいですね。憲法改正に反対であれば、こういうアクションもあるということでしょう。平和賞を選考する「ノルウェー・ノーベル委員会」に神奈川県の主婦が送ったメールがきかっけだったらしいのですが、今でもノーベル委員会宛に送る署名を集めています。おそらくこのメインステージでも署名のお願いをしたのだと思います。署名はWEB上からもできますので、以下の署名サイトを参照してみてください。
出展することだけが、地球環境を守る意思表示ではなく、ここに集まる人もアースデイをきっかけにアクションができます。私もパンフレットを見て知ったことですが、来年のアースデイの参考のためにこの記事を書くことにしたので、理解したことを記しておきます。
●マイ食器
最初に書きましたが、2日間のイベント期間内で、ゴミを出さないようにしているよでう、食事をする方は、箸やお椀、皿、カップ等を持参しようと呼びかけています。食器の洗い場もあり、持参できない場合は、レンタル代100円のリユース食器があるようです。
●エコキャップ
使い終わったペットボトルのキャップが発電に使えるようで、持参を呼びかけています。チャリティーで貯金箱を持参するように、ペットボトルのキャップを集めておき、アースデイ会場に持ってくると会場で発電ができるようなのです。
▲エコパーティー実行委員会
●廃食油
使い終わった天ぷら油の持参も呼びかけています。廃食油が植物性ディーゼル燃料になるようです。
▲TOKYO油田2017
●携帯電話回収
さらに、使わなくなった携帯電話を回収しているブースがありました。先に知っていれば私も昔使っていた携帯電話が家にあったので、持って行きたかったところです。携帯電話にはレアメタルが使われているんですよね。
▲ケイタイゴリラ
アースデイを祝うイベントは、各地で開催されているようです。東京、大阪、名古屋という大都市だけでなく、東京で言えば、多摩地区のものがあって、調布があって、アースデイ永田町というものまでありました。
本当に各地、至るところでアースデイイベントが開催されているようで、4月に限らず、5月になっても、または秋に開催しているアースデイもありました。ということで、これから開催されるイベントもありますので、お住まいの「地域名」+「アースデイ」で検索してみてください。
どこかにある本部が運営しているのではなく、各地で自主的にアースデイイベントを開催しているようなのです。本当にムーヴメントであり、それぞれの方のアクションで成立しているのがアースデイイベントのようです。
世界中の人が、日本人やアメリカ人のような生活を享受したら、地球は3つも4つ必要であるというレポートもあります。資源は有限であり、環境破壊が世界的な問題となっています。
とにかく何かしらのアクションを起こさなければいけない。それを促すのがアースデイなのだと思います。何もしなくても何も変わらないかもしれませんが、4月が近づいたらアースデイのことを思い出し、近くの会場に立ち寄ってみるというアクションをしてみてはいかがでしょうか?
来年のアースデイ東京のために、レポートしてみました。